エルネスト・アンセルメにベートーベンは似合わないのか。
箱買いしたレコードのなかにエルネスト・アンセルメ指揮スイスロマンド管弦楽団の「シェラザード」がまざっていた。聴いてみると、絢爛とした演奏で、たしかアンセルメは「色彩の魔術師」とかいうあだなもつけられていたのはなっとくできる。派手で華麗な曲にあう音なのだ。
それが逆に、ベートーベンやバッハといった精神性をもとめる音楽にはそぐわないという評価もあった。
「レコード芸術」だったか、音楽評論家がアンセルメとスイスロマンドのベートーベンの交響曲のレコードを聴いて、怒りのあまり叩き割った