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探す育てる食べるなくなる
『食べるものをつくる』それを仕事にしてよかった。それを心の底から強く感じるときが年に数回ある。
今年度のカフェ営業の最終日、
前日に商品のほとんどが売切れ、慌てて小豆を選別する。
へんぴな場所で営業しているゆえ、営業日に誰も来なかったなんて落ち込むこともあった。だから無理してまであれこれ作らなくてもいいやって思ってたんだけど。
だけど、前日に笹餅が食べたかったのに、売り切れで買えずしゅんとしていた男の子をみるとやはり作らずにはいられなかった。
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継続けている自家培養酵母で、
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プレッツェルは、酸味なく風味抜群。モチモチかりかり。モチモチかりかり。
ずんだは、秋に収穫して冷凍保存していた濃厚な毛豆をずんだに。甘さ控えめ、のどがつまるくらい濃厚なずんだをたっぷり巻きこんだ。
他、水餃子や豆花、惣菜各種、スープ、漬物などなど。
うちで出すものは、仕入れもするけど買ってきた商品をそのままスルッと提供するものはない。栽培、採取を軸に、いろいろ加工し、めちゃくちゃ時間がかかる。スープにちょろっと入れている原木椎茸は2年かかった!えのきはたぶん失敗。2年待ってもでない。菌はまわってるように見えるんだけどなー。
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めちゃくちゃ考えて、気合いをいれ、作ったものが、全部誰かのお腹の中に入り、物体としてこの世からなくなって空のお皿になったとき本当にうれしくなる。
大げさだけど、生きててよかったなーってしみじみ実感する。
食べる時間は、どんなに丁寧に食べても一瞬。一生。
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話しはかわり、今年はまだ雪が全然ふらない。
雪が振らないと北上したイノシシやニホンシカが増える。近所の方に、捌きたての鹿肉をもらって漬け込んで食べたけど臭みもなくて美味しかったー。
ゆくゆくは羊を飼って、ラムの水餃子をって思ってたけど、狩猟の免許とって、野生のお肉と向き合う未来の方が早いかもしれない。
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命と向き合う。どれほどの覚悟をもってしても、私にはまだ足りない。