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一寸先は闇かもしれない。スタートアップはどんなエンジニアに採用/発注するべきか?前編

スタートアップにおけるエンジニアとのお付き合いで、こんなお悩みを良く耳にします。

・スタートアップに参加しているエンジニアってほんっとうにいない。。
・採用したいけど十分なお支払いができなくて折り合いがつかない。
・フリーランサーに外注したけど、途中から連絡来なくなって頓挫した。。

などなど。

資金も少ない中、どうしてもプロダクトが作りたい、といったスタートアップCEOからよく聞くお悩みです。

今回は、コレに関して書いていこうと思います。

題して、お金を失うだけになるかもしれない・・?実は危ないエンジニアとの付き合い方です。(裏題w)

まずは、よくあるエンジニア採用/発注の失敗例をご紹介します。


エンジニア採用/発注失敗しがちな事例3つ

1つ目:知人のエンジニアに開発をお願いする。

予算が少ない中なので、まずは信頼のおける友人に友達価格でお願いしてみる。
スタートアップ時の状況を考えると、こういう発想になりやすいですし

その気持ちもよくわかります。
私もエンジニアでなかったらその発想になると思います。

ですが、大半の場合、音信不通・・・すなわちトバれる。

できたものを見ても使い物にならない。。。。でも友人だから強く言いづらい。

結果的に虎の子のお金が、結果的に持ち逃げされたも同然になってしまった。。。

という問題に発展することが、ままあります。


勿論上手くいくときもあるのですが、体感的に結構トラブル率が高いな、、と感じています。


どうしてこんなことが起きるかと言うと、多分こういう背景があるんだと思います。。


とあるスタートアップCEO「ねぇねぇ、こういうの作って欲しいんだけど、予算が少ないから無理のない範囲でいいだんけど。。」

とあるエンジニア
(心の声:今手も空いてるし、副業感覚で稼げたら嬉しいな、まーいつも仕事でやってるし出来るやろ)
「ええで!」


・・・数ヶ月が経過

〜ここから2つのパターンに分岐〜(なおどっちもバッドエンド

パターンA:

とあるエンジニア「あかん、実務が忙しくて全然手がつかんくなってしもた・・・・」

とあるスタートアップCEO「ねぇ、最近忙しいかな・?負担にさせたら申し訳ないけど、こっちもプレスリリースとか打ちたくて、、スケジュールとか出してくれると嬉しいんだけど・。」

とあるエンジニア
(心の声:うわめっちゃ煽られてるやん、、そりゃそうだけど、これやる時間ない・・・)
ごめんなさい、すぐに出します・・・

そして、数週間後、スケジュールが出されることはなかった・・・


パターンB:

とあるエンジニア「あかん、話を詳しく聞いてみたら意外と複雑で自分のスキルじゃ手におえん・・・

とあるスタートアップCEO「いつもありがとう!そろそろリリースできるかな?あ、でも負担じゃなければでいいんだけど、ここにこういう機能を加えて貰えないかかな・・?」

とあるエンジニア「
(心の声:リリース直前に機能追加やと・・・?そもそもまだテストもしてなくて、正常系も通らない状態です、、あと数ヶ月かかるなんて口が裂けてもいえんわな・・・・・
わかったー対応しておくよー!

数週間後

とあるエンジニア「
(心の声:アカンやっぱり要件追加や仕様が複雑過ぎて、テストしきれん、精神的にも限界や、お金ももう要らん、もうこれでできたというしかない・・)
完成したよー!

とあるスタートアップCEO「ありがとう!どれどれ・・・・ナニコレ!!!

ちなみにどちらも限りなくノンフィクションに近いお話です。

ここでお伝えしたいことは、安請け合いをしたどちらが悪いというわけではなく、

一口にエンジニアといっても、何でもかんでも出来るわけではない、ということです。

お医者さんも、内科、外科と専門が分かれているように

フロントエンド、バックエンド、サーバー、デザイン、などエンジニアにも専門が分かれています。

特に会社勤めをしているようなエンジニアは、何かしらの専門エンジニアであり

ビジネスモデルを理解してそれをゼロから形にできるジェネラリストであることは稀だ、ということです。

このゼロからイチを作れるエンジニアをフルスタックエンジニアと呼びますが、組織化された会社の中ではフルスタックとしての技能を詰める環境は非常に稀です。

上述した2つのトラブルは、この特性を理解しないまま受発注をしてしまったことが問題の本質なのです。


2つ目:フリーランスに発注する

さて、お次にあるのが、フリーランスエンジニアにお願いするパターンです。

会社の同僚からの紹介などから知り合って、発注することが多いようです。

こちらも1つ目と同様に似たような問題が起きることが多いです。


とあるスタートアップCEO「ねぇねぇ、こういうの作って欲しいんだけど、予算が少ないから無理のない範囲でいいだんけど。。」

とあるエンジニア
(心の声:お、案件があるのはありがたい、売上になるし、友人からの紹介だからコミュニケーションも取りやすいやろ)
ええで!


・・・数ヶ月が経過


とあるエンジニア
(心の声:やっべ、安請け合いしすぎた、工数めっちゃ必要で全然割に合わんわ・・なんとか形になったわ・・
「こんな感じでいかがでしょう?」

とあるスタートアップCEO「いつもありがとう!見てみたけど、ここの部分をこう変更できるかな?あとここのデザインも変えたいんだけど、どうだろう・・無理のない範囲でいいんだけど・・」

とあるエンジニア
(心の声:もう無理の範囲ガッツリ入ってまっせ・・!)
「わかりました~検討します。」

・・数週間後

とあるエンジニア「
(心の声:アカン、開発規模が大きすぎてもはや仕様を自分で把握しきれんわ、、一旦納品してトラブったら直す方向で持っていこう・・)
完成したよー!

とあるスタートアップCEO「ありがとう!どれどれ・・え、ログアウトしたら二度とログインできないみたいなんだけど、あと、etc etc、

とあるエンジニア「お、おうふ・・なんというか、すまん・・もう堪忍してくれ・・」


こちらもフリーランサーが悪いとかそういうわけではなく

友人からの紹介なのでといった力学の中で見積もりを低くしてしまったことがそもそもの問題の本質です。

ゼロからシステムを作るときが一番、難しく、工数もかかります。

その場合、フリーランサーは安く受けるのではなく、高く見積もって見えないリスクに備えるべきなのです。

安く受けてしまうと、工数が増えた際に安請け合い感が出てモチベーションが下がりアウトプットのクオリティが下がってしまうのです。


3つ目:銀行融資を受けてシステム開発会社に発注する

(個人的にはコレが一番やっちゃいけないやつ・・。)

開発予算が足りないから、ということで政策金融公庫から融資を受けて

そのお金を元手に開発をするパターンです。

コレ何がやばいかと言うと、以下のやり取りをご覧ください。

とあるスタートアップCEO「銀行からお金も借りたし良いシステム作ろ!おーい、システム開発会社さんやーい、ちょいとこんなものを作ってくれないかい?」

とあるシステム開発会社「
(心の声:おお、予算も潤沢で潤うわ
オッケーです!


・・・数ヶ月が経過


とあるスタートアップCEO「この機能もやっぱりないと困るわ、追加で。あ、この分析機能があったほうが後々良いな、コレも追加で!」

とあるシステム開発会社「
(心の声:当初より機能めっちゃ増えてるけど、予算大丈夫なんかな、ま、でも売上になるからいっか!)
オッケーです!

・・・数ヶ月が経過

とあるスタートアップCEO「さぁーやっと良いもので来たわ!どーんとプレスリリースも打ったしこれでがっぽり儲けよう!」

とあるシステム開発会社「
(心の声:結構複雑過ぎて初見で使いこなすの難しいと思うけど・・
そうですね!」


・・・数ヶ月が経過

とあるスタートアップCEO「全然人が来ないやん・・・もっと機能をリッチにせんといかんのか・・?開発会社さーん」

とあるシステム開発会社「
(心の声:これ以上機能増やすの・・・?売上になるからまぁいいか・・)
了解です!!」

・・・数ヶ月が経過

とあるスタートアップCEO「あかん、顧客がつかへん、、資金も底を付きた・・・事業を閉じよう」

銀行「融資の返済が(略」

The end..


さて、これは何がいけなかったのでしょうか?

客観的に見ている皆さんならもうおわかりですね・・?

これは、システムに注力するがあまり集客をおろそかにしてしまったが故に起きた悲劇です。

システムはあくまで仕組みでしかないので、完成した=売上が立つではないのです。

開発初期からの地道な営業/広報活動の仕込みがあって、初めて売上が立つのです。


さて、それでは、スタートアップCEOはどのようにしたら失敗しないプロダクト開発ができるのでしょうか?

今回は長くなったのでここまで。

後半に続きます。↓後半こちら


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