心に残った本 二冊
梅雨の晴れ間のようにお天気が二日続きました。今日は雨です。山開きイベントは中止のようですし、近所の学校の運動会も今日は取りやめです。しっとり雨が降り、二日続いた強風もおさまってのんびりした日曜日。
そんな日は読書に限ります。 図書館から借りた本も楽しみですが、パートナーつりお君が買ってきた本を先に読んでしまいました。
「国民の違和感は9割正しい」堤未果さん
四月に発売されたばかり! ほやほやホカホカ熱い本です。
つりお君は堤未果さんのファンで最近も購入した本が数冊あるのですが、「これは字も大きく読みやすい。しかも内容が分かりやすい。」とぞっこんです。最近の夕食時にはこの本の中からトピックを取り上げトウトウと話します。つりお君の目は生き生きして、いつもの籠もった声ではなくしっかり私の目を見て話してくれました。「そうか~ 読んでみようかなあ」と思わせるつりお君トークは健在です。
昨日、私も一気に読んでみました。日本、世界で起きている事柄への一般的な解説本ではなく、私たちが自分軸を持って事態を理解し判断できるようになるための堤さんの考えが展開されている本だと思いました。
特に面白かったのはSNSにあふれる情報を読む時「反射的に判断せず冷静に考えるために今すぐできる簡単なことはありますか?」という中学生からの問いへの未果さんのアドバイスでした。さっそく私もまねしようと思いました。
ニュースを見るたび「はて?」(朝ドラの主人公・猪爪寅子の口癖)と違和感を覚える人は多いと思います。私もその一人ですが、違和感を掘ってみたくなりました。違和感万歳!
「一億三千万人のための『歎異抄』 高橋源一郎さん
昨年末に出た本で刷を重ねている本です。こちらも熱気が伝わってきます。つりお君の実家は浄土真宗のお寺です。そのご縁で、「歎異抄」の現代語訳は本願寺出版社のものと、ある作家の私訳「歎異抄」を私も読んだことがあります。つりお君がパートナーになるまでは親鸞上人のことも知らなければ、浄土真宗のことも知らなかった仏教知識に疎い私。それなのに「歎異抄」というタイトルには何故か心が惹かれました。
NHKラジオの「高橋源一郎の飛ぶ教室」でこの本の紹介がありました。その時のゲストはストレートなキャラの詩人・伊藤比呂美さん。高橋さん自身がこの本の一部を朗読すると、伊藤さんは「言葉が多い~」と包み隠しのない一言を発しました(^▽^) 実は彼女も「たどたどしく声に出して読む歎異抄」を書いています。私は読もうと図書館から借りてきたところです。私訳の「歎異抄」は著者の個性が出てくるのが面白いところですね。
ある日、私がつりお君から手渡されたのはこの「一億三千万人のための『歎異抄』」でした。つりお君は「面白いよ~」とニコニコ顔。
つりお君が買ってくる本は私にとって「当たり」が多いのです。そこで読んでみたら、源一郎さんが「ぼくらのことばになった歎異抄」と言うだけあって斬新でした。親鸞聖人と唯円が体温を持つ人としてリアルに感じられます。親鸞聖人が私たちの前にいる感覚。おまかせの心とアミダのジヒ。私は親鸞聖人の言葉にワクワクし圧倒されてしまいました。読んで一か月経ちやっと平常心になってきたところです。
今はこういう私訳もあるのだと静かな気持になっています。歎異抄を知らない方、どうぞ読んでみてはいかがでしょう? もちろん読んだことのある方も(^▽^)/ ね。
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