ラディカル・アクセプタンス(ネガティブ感情から抜け出す「受け入れる技術」で人生が変わる(66)
こちらの本を、読書会で読んでおります。
Clubhouseで17時30分から15分間。
第10章 生まれ持つ善心に気づく:寛容で愛情に満ちる心への入り口
【人を許す:自分の心から誰も締め出さない】
人生のすべてがそうであるように、許しにも独自の自然なプロセスがあります。まだ自分自身を許せない、自分を傷つけた人を許せないという思いを持つのも当然であり、許しはオープンな心から生まれるものです。
まだ心の準備ができていないとき、いずれは許そうと思うことで、許しのドアをほんの少し開けておくこともできます。
赤の他人からひどい被害を受けたときには、誰も心から締め出さないという試練が訪れることもあるでしょう。
博士の瞑想のリトリートに来たある生徒さんは、彼女の息子さんを生涯歩行不可能にした、ある男性との許しの道のりが、いかに困難であったかを語ってくれています。
憎しみで心が頑なになるとき、この苦しみからの解放と愛への唯一の道は、「許し」であると理解していた彼女は、まず男性を許そうという意志を持つことから始めます。そして、何年もかけて時間をかけて許し続けることで、すべての人間の善心を思い出し、この男性を許しの心で抱くことができたのです。
許さないということは自分の心を頑なにし、完全に閉じてしまうこと。だからこそ許そうという意志を持ち続けるのです。
ドン(エイミーの夫)に対するエイミーの許しが、いつしか本人の気づかないうちに起きていました。ドンの娘やエイミーに対する包み込むような優しい態度を感じているうちに、変化していたのです。
エイミーは、自分に自信を持ち始めると同時にドンにも心を開いていきます。
彼女自身が善心に気づくことで、彼の善心にも目がいくようになったのです。
博士は、二人の変化に加えて、エイミー自身が自分には価値がないという、思いの下に潜む感情を意欲的に受け止め、許そうと努力したからだと理解します。さらに、彼女自身がカウンセリングを続けるだけでなく、ダンにも夫婦カウンセリングを受けることを要求し、彼の善心を認めながらもきちんと一線をひくことを選択するのでした。
私たちは許すことで、自分以外の人の思わしくない行動とその人自身を頑なに同一視するのをやめ、否定せず、相手の真の姿が見えるまで自分の心と意識を広げます。そうすることで私たちの心は自然と愛へと開いてゆくのです。
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