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第10章 問題に対処する(3)

こちらのnoteでは、17時30分から15分間、ClubhouseでMBSRトレイニーが読書会を行っている内容をシェアしております。

問題1 身体の痛み

瞑想中の痛みに対処するには、2段階のプロセスがあり…一つめの段階は、物理的に痛みに対処すること。身体の調整をし、それでもまだ痛みがあるようなら、次の段階へとすすみます。痛みを瞑想の対象とし、注意深く痛みを観察するのです。

痛みには、「痛みそのもの」と「痛みへの抵抗」があることを発見するかもしれません。さらに、抵抗反応には、精神的なものと身体的な抵抗があります。身体の抵抗感は、よく観察することで見つけることができるかもしれません。もし見つけられたら、緩めてみるのです。

心の抵抗感は微妙な感覚です。これには「類推」することを用います。身体にしたように心にもそれを行ってみるのです。仏教は身体と心は密接に関連していると認めています。

気づきが心の抵抗の壁をゆっくりと通りすぎ、自然に流れている呼吸の間隔に落ち着いて留まるまで、抵抗感は放っておくのです。抵抗は自分が作った壁。私と痛みの境界線だからです。

小さな痛みから次第に大きな痛みへと対処できるようになるのです。これは苦行ではないので、瞑想中に痛みが耐えがたいものになったら、意図しながらゆっくりと動いて、その動きがどう変化していくのか観察します。呼吸と同じように痛みに気づくことは可能なのです。

ヴィパッサナー瞑想のときの心の持ち方が痛みにも適用できますし、他の心の状態にも適用できます。今の瞬間の今の痛みに気づき続けるのです。痛みへの対処する技を身につけたなら、その技を他の現象に適用することができます。どんな不快な感覚にも用いることができるのです。

この技は、人生において最も有益で役に立つ技…忍耐です。

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