ラディカル・アクセプタンス(ネガティブ感情から抜け出す「受け入れる技術」で人生が変わる(27)
こちらの本を、読書会で読んでおります。
Clubhouseで17時30分から15分間。
第5章 身体への里帰り:ラディカル・アクセプタンスの基礎
【トラウマ的恐怖:「身体からの解離」】
ロザリー…幼少の頃に父親にひどく虐待されて育ちます。
父親から逃げて隠れようとすれば、激怒し、追いかけてきては情け容赦なく彼女を殴り続け、両親の離婚する一年前には強制的に性行を強いられたりもしたのです。
このような深刻なトラウマは彼女の精神と肉体に一生残る傷跡を残します。
彼女が博士の元を訪れた時、35歳で未婚、拒食症気味、既に色々なセラピーを経験、断食ダイエットを繰り返し、定期的におこる不安発作にさいなまれており、身体は細く、固く強張り、あらゆる知人への不信感を抱いていたのです。
神経心理学ではトラウマを引き起こすような虐待は人間の生理機能、神経および脳内物質に永続的な影響を与えると説きます。トラウマを負うことで、急激な痛みや激しい刺激が通常の認知過程をショートさせ、身体感覚と視覚という原始的な形の記憶形成に逆戻りするのです。
このため、身体の中で未消化のまま閉じ込められているトラウマは、ランダムに意識化され、過去の出来事が今も体験しているように思い出されることもあります。
トラウマの犠牲者は…極端な苦痛を乗り越えるために身体から解離し、身体の感覚を麻痺させ、痛みと恐怖から自分を切り離そうとするのです。
解離は保護的な役割も果たしますが、同時に苦しみを生みます。
「身体から自分を切り離すこと」で、孤独感や不安感、羞恥心といった不健全な感情を経験することになるのです。
スイスの心理学者アリス・ミラーは、
「身体の中で起きていることを避けることは不可能。それに注意を払うか、結果的に苦しむかのどちらかである」といいます。
博士は、彼女に、身体への恐れを徐々に軽減していくアプローチをすすめます。そして、無意識の精神世界を探索する旅に二人は旅立ったのです。
彼女、そして小さい頃の彼女…妖精は、この旅を経験する中で、「自分らしさを取り戻したいと心から願っている」ことに気づきます。
癒やしへの道…自由への道に近づくためには、恐怖によって葬り去られた痛みをラディカル・アクセプタンスで受け止めることが必要です。
癒やしへの旅はどんなに深い傷を負っても、身体と自己の完全性へ導く内なる声に耳を傾けることから始まるのです。
…あなたにはどんな声が聞こえてきますか。
…心から耳を傾けること…そこから私たちの旅が始まります
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