第9章 ヴィパッサナーを始める前に(1)
こちらのnoteでは、17時30分から15分間、ClubhouseでMBSRトレイニーが読書会を行っている内容をシェアしております。
テーラワーダ仏教の国々では瞑想を始める前に毎回、ある決まった言葉を唱えるのが伝統になっています。
ブッダは、当時の社会体制に従っていなかったと言われています。儀式のためだけに儀式を執り行うことを度々否定され、これについて頑として譲らなかったのです。儀式を行うときは、その儀式は何か、なぜその言葉を唱えるのかということを明確に理解することが大切です。
仏教の言葉は祈りでもマントラでもありません。魔法の呪文でもありません。心を清らかにするための道具であり、そのためには心が活発に活動することが必要なのです。
ヴィパッサナー瞑想は繊細な心の活動であり、落ち着きと慈しみのある信頼の中で最もうまく働きます。仏教もまた同じ目的でつくられています。正しく使うことで、心を解放させる解脱の道を進んでいく助けになるでしょう。