第12章 心の散乱に対処するⅡ(2)
こちらのnoteでは、17時30分から15分間、ClubhouseでMBSRトレイニーが読書会を行っている内容をシェアしております。
妄想やどんな心の現象でも、現われるときはまず無意識の領域に現われ、その一瞬後に、意識の領域に上がってくる。この一瞬が重要で、ほんの一瞬で欲が生じます。この全体的なプロセスは一瞬で起こり、これが問題を引き起こします。
それは何か? どのくらい強いか? どのくらい続いているか?の問いは、心の散乱を治療するのに効果的であり、散乱の質をつきとめるには、客観的に観察すること。考えることをやめ、感情をストップして、調査する対象を観察するのです。このプロセスが「ヴィパッサナー」であり、「対象に巻き込まれずに客観的に気づく」ということです。
瞑想をはじめた頃は、言葉が必要かもしれませんが、次第に言葉を手放し、心が逸れたことを確認し、それがどんなものだったかに気づき、呼吸に戻るのです。これは概念を全く使わずに観察するため、非常に速いのです。
ときには、うまくできないと自分を責めることもあるでしょう。これも、私たちの心があちこちに飛び回ることと同じように、とても自然な現象です。
「…呼吸している。心が逸れて妄想が生まれ、それに対して怒りが生まれ、自身を責める。そのことに気づき、呼吸に戻る。呼吸している…」
この一連のプロセスで重要なのは、「忍耐」です。
恐怖や怒り、欲などの餌を与えなければ、妄想は滅します。
妄想していることを注意深く観察し、呼吸に戻る。妄想と闘わないのです。無執着の状態でただ観察するのです。
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