ラディカル・アクセプタンス(ネガティブ感情から抜け出す「受け入れる技術」で人生が変わる(61)
こちらの本を、読書会で読んでおります。
Clubhouseで17時30分から15分間。
第9章 思いやりの輪を広げる:菩薩の道
【生きとし生けるものの輪】
シーク教徒の間に伝わる感動的な物語…
年老いたスピリチュアルな師が、特に敬虔な弟子の二人を彼の小屋の庭に呼びだし、厳かに鶏を一人ずつ手渡して「誰も見ていないところでこのニワトリを殺しなさい」と指示します。
一人は直ぐに自分の納屋の後ろでそれを行いますが、もう一人の弟子は生きたニワトリを手に師の元に戻ります。
この弟子にとってニワトリは生身の生き物で、意識を持ち痛みを感じる存在だったのです。自分の意識や脆さに優しく注意を払えば払うほど生きる物すべては知覚を持ち、痛みを感じ、生き延びたいと感じる存在なのだと理解できるでしょう。
詩人のゲリー・ローレンスはこう綴ります。
植物や動物も自分の一部であると知っていれば彼らの声を聞き、それに応えることができます。すべての生き物との繋がりという真理を理解していれば、夢の中で私たちを呼ぶ地球の声は、心に思いやりを呼び覚ますでしょう。そしてこの生命との繋がりという関係こそが私たちのふるさとであると思い出すのです。
「自分の人生がすべての生き物の役に立ちますように」菩薩の志…
あらゆる生き物は皆生命の綱で繋がっていて、その中で起こるてらゆる生き物に影響を与えるのだという確信的な理解。私たちの思考や行動も良くも悪くも、あらゆることに影響をおよぼすのです。
オーストラリアの先住民であるアボリジニの女性が語るように、一番大切なことは人を気遣う気持ちなのです。マザー・テレサが「私たちは偉大なことはできません、小さいことを偉大な愛で成し遂げていくのです」と教えてくれたように。
まばゆい太陽の光が氷を溶かすように、私たちが優しい気持ちで人との繋がりを感じると、周囲の人たちの心を開きリラックスさせるような温かい雰囲気を醸し出すことができ、この波紋は果てしなく広がってゆきます。
菩薩の思いやりは自分の内面で感じても、それを他の人に捧げても、まるで穏やかな雨のように差別なく生きとし生けるものに降り注ぐのです。