白馬で本屋さんをセルフリノベで作った話 (9)
消防法令適合通知書の取得は申請の方法はネットで転がっているのでそこはあまり難しくなさそうでした。
とは言いつつ、管轄の北アルプス広域消防本部北部消防署に電話して確認します。白馬内で新たに1Fを古書店+カフェ/イベントスペース、2Fを宿泊施設(簡易宿所)の開業を計画中ですと。今回の用途は複合用途施設になるようで、審査のステップは下記のようです。
図面をもって、消防署に相談
必要な設備(誘導灯や消化器など)を指示いただく
着工届けを出す 専門業者に依頼(または設置物の購入と手配)
法律に準拠した設備の付け方になっているか作動するか、審査。
設置届けを提出
消防検査
消防署の方いわく、1.5ヶ月前には準備しておくとベターとの事。消防法令適合通知書の取得に関しては、リノベ工事がある程度目処がついてから行う事になりそうです。
前章で話がでてきた、窓と間仕切りの処理をどうするかの再検討と再設計は必要になりますが、ようやく旅館業の簡易宿所の取得に関して解決できそうな目処がたってきました。
次は1Fの書店に併設する、カフェ/イベントスペースの飲食店許可を取得する為の設備や設計の調査と準備作業にとりかかります。
「白馬に本のある風景を復活させる」をビジョンにプロジェクトを進めてきていますが、工事に着工する前段階でクリアしなくてはいけない課題がだいぶ明らかになってきています。ところが、この後楽勝だと思われていた消防法令適合通知書も火災報知器の設置に関して、二転三転あり、工事に関しても難題がまだまだ発生します。僕とRe:Public号の荒波の航海はまだまだ続きます。
次回からは施工にかかわる過程をシェアできそうです。
それにしても、古くて味のある鉄骨鉄筋コンクリートの建物はリノベーションをすると、なんとも言えない雰囲気を出せそうで妄想が広がるものなのですが、セルフリノベで店舗改修工事を進める前に、僕が今回苦労した以下のポイントはチェックして物件と関わるかを決めると良いと思います。
建築確認検査済証の有無
用途変更をともなうか
前のテナントの消防署への届出の状況
リノベの対象建物の広さ(平米)
宿泊施設に転用する場合居室に窓があるか
僕の場合はコスト削減もできるし、すべてを勉強だと思えたので取り組めませたが、図面の手配や調査や関連知識の事前習得(これが時間かかった)を入れると1週間近くを要しました。
とにもかくにも、建築確認検査済証が無かったというのが大きな壁でした。結果として古い建物は市区町村によっては無しでも申請を通せるという事が分かったから助かったのですが、こんな情報はネット検索の表面上の結果ではなかなか見つけられません。
建築確認検査済証がある物件が原則だが、ないからと言ってあきらめる必要はない、と言ったところでしょうか。
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