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台湾ひとり研究室:翻訳編「#47最終局面でやった確認作業の話。」

台湾書籍《大港的女兒》 の翻訳者が、日本版の刊行前後の進捗をリポートしていく有料マガジンです。公開から1週間は無料でお読みいただけます。今回はいよいよ終盤を迎えた翻訳作業から考えたことをまとめてみようと思います。

迷いに区切りを付ける

読む→訳す→読む→推敲する→指摘を受ける→読む→練り直す→読む→整える……

1冊の翻訳は、おおよそこんな流れになっています。読んでは直し、また読んでは直す、この繰り返しです。そしてこの直しは際限がありません。あとは「翻訳者がどこで終わりとするか」を決めるのみ。

直しながら(あ、この件は調べてなかった)という項目を調べ、修正を確定していきます。この段階で調べるのは、翻訳時に調べきれなかったものばかりです。最初に読んだ時には気にならなかったけれども、読んでいるうちに(これってどうなんだろう)という疑問が出てきて、調べてみると

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勝手口から見た台湾の姿を、さまざまにお届けすべく活動しています。2023〜24年にかけては日本で刊行予定の翻訳作業が中心ですが、24年には同書の関連イベントを開催したいと考えています。応援団、サポーターとしてご協力いただけたらうれしいです。2023.8.15