「できること」より「やりたいこと」。
キャリアを考える時、「自分ができること」を起点にしやすい。
得意を活かすというのは、一つの方法だ。
それがうまく行く場合もあれば、うまく行かない場合もある。
これは、以前読んだ本に書いてあった経験談(事例)なのだが、その方は、留学もしていて英語が得意で、なので、職場で、英語を使える業務において重宝がられていたそうだ。
その内、英語を使った仕事をするということで、独立なさったんだったか、転職なさったんだかして、日本語←→英語に関わる業務をサクサクとこなしていたらしい。
難なくできるし、評価もされる。大勢に喜ばれる。
まさに、「得意」を十分生かした仕事でお金をもらえる状態である。
しかし、この方は、英語は得意だが、それがやりたいことではない、と気づく。皆が「●●さんは、英語が得意なんだから、それ自体を仕事にしなよ」などとアドバイスしてくれ、自分もその気になって、得意を活かして仕事をしていたが、一方で、燃えるものがない。萌え~ともならないと気づく。
はたと思い至る。
自分のCanが必ずしも、自分のWillじゃないことに。
再度、自分は本当は何をやりたいのか、燃えるもの、萌えるものは何かを自問自答し、結局、全く異なる仕事に就く。
よくWill、Can、Mustを考えて、その混じり合うところを大きく育て、仕事にするといいよ、と言ったりするが、Canを主軸に考えてもうまくいかないことがある、という例である。(誰もがそうなるとは限らない)
VISITS Technologiesの松本勝CEOへのインタビュー、後編。
「組織も個人も、できることを起点に考えても発展性がない。
何がしたいのか、目的、実現したいこと、志みたいなことを先に考えたほうが発展性がある。」(意訳)
というお話が最後のほうに出てくる。
是非、聴いて欲しい。