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人生3級のススメ【バリから始める地方創生(7)】

島根県美郷町に移住して2年半。今度地域の魅力を語るという美郷町で行われるカンファレンスに僕も登壇することになりました。

いや、いいのか。並んでる他の方々と比べて遜色が、ある。大いにある。

せめてもっとプロフィールとか写真とかなんとかならなかったのか。

オチ担当なのか??

ともあれ、自分からガンガン前に出る性格ではない僕は、こういうお誘いは断らない方針なので精いっぱいやらせてもらいます。移住者として異邦人としての暮らしはもう20年近く。その視点からお話できることはあるのかも。がんばろう。

実はバリ島から移住を決めた理由の一つに「このままバリに居たのでは通用しなくなる。」というのもあったんです。

テレビもない、から一人にスマホ時代

観光地であるバリ島はこの20年で目まぐるしく発展していきました。住み始めの頃はカメラを向けるだけではしゃいでいたバリの子供たちも、今ではスマホでゲームして課金をしている世界。

僕の住んでいた芸術の村ウブドは今やヨガの聖地となりヴィーガンフード(ベジタリアンの上級者?)全盛の町となりました。あの頃はバックパッカーが集まる少し怪しげな町だったのにねえ。

当時のウブドはほんとにのんびりした町で土地の価格も安く、最初に立ち上げたTシャツ屋の家賃なんて年間3万円。ウブドが好き!の一念でビジネスを立ち上げる人がほとんどだったし、僕もまさにそれ。

とはいえそこからの17年の間にいくつかの商売も経験し、時代に合わせて自分も成長してきたつもりだったんです。しかし新しく日本からやってくる移住者の方々はそれを上回る経験と圧倒的な実力を備えて、新たなビジネスをバンバン立ち上げていきます。

日本だけじゃないですね、世界からやってくる一流の起業家たちを前に「このままでは太刀打ちできん」となるのは当然といえば当然の話でした。

そうして新たな経験を求めて今いる美郷町へと繋がっていくのですが、さあ、実際に来てみて思うような経験はできたのか、できました。あのままバリにいては出会えなかった人たちと出会え、ここでしかできない体験もさせて頂けました。バリでの事業を続けるためにもパワーアップした自分を見いだせたと思ってます。

自分で言ってちゃあ怪しいですけど。(笑)でもこうしてカンファレンスに呼んでもらえることなんてありえなかったわけですし。頂いた機会には全力で応えたいと思います。

映えの逆行く等身大

最近思うんですが、すごい人は世の中にたくさんいて、自分もそんな人と並んで仕事ができる人間になりたかった。

いうなればその人たちは将棋の世界でいう段持ち。しっかりと結果を残して世間からも認められて日々努力している。それに対して僕は3級だなと。段持ちのつもりで、もしくは段持ちになれる気で生きているけど3段のフリをした3級。

でもそんな生き方を変えられないし、3段のフリをした3級という人生も面白い気がする。開き直りのようだけど、そう思って生きた方がかえって頑張れたりしてね。

「人生3級のススメ」

段持ちに見せる、という生き方は多分できない人に薦めたい。

人間は自分を必ず少し高く評価をするものらしい。僕は心当たりがめっちゃあります。だから他人の評価に「わかってもらえない」「報われない」と思うことが増えてしまう。

しかし3級だと思えばどうでしょう?低く見られても「あーまあ3級だしな。」うまくいかなくても「3級の割には頑張ったよな」と自分を肯定してあげられる。いいことづくめ。豊かなり3級人生。

SNSの時代にあっては「映え」の言葉が表すように誰もが一流で素晴らしい生活をできているように”みえること”が重視されていますが、そこから抜け出る魔法の価値観やもしれません。

というわけで登壇するカンファレンス。人生3級として背伸びせず、感じたまま考えたことを話してきたいと思います!



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