「焼きそばパン定食、注文入りました!」
昨晩、夢を見たんですよ。
しかもただの夢じゃない。
「飲食店で働く自分」っていう、現実世界では一切実現しないであろう設定の夢。
ええ、私がフライパンを握るのも、皿を持つのも、基本的にはデンジャラス行為なんですけどね。
でも夢だから大丈夫。
夢の中では私、厨房のエース。
頭に三角巾巻いて、口には「注文入りまーす!」とか言っちゃってる。
なんだこのドラマ的展開。
で、舞台となったのが、どこか昭和の香りがする定食屋さん。
「定食屋」という単語だけでテンション上がるの、私だけじゃないはず。
壁に貼られた手書きメニュー、謎の昭和ポップス、そしておばちゃんが謎の小皿サービスをくれるあの感じね。
夢の中の私も、完全にその雰囲気に染まってましたよ。
働き始めた瞬間、突然のピークタイム。
注文が怒涛のごとく押し寄せる。
夢の中の私は、とりあえず「はいよー!」と叫ぶ。
なんでか知らんけど、飲食業界における「はいよー!」は魔法の言葉らしく、これを叫べば仕事が捗る気がするんです。
で、現実ならここで混乱して失神するところなんだけど、夢の中の私は無敵モード。
「アジフライ定食一丁!」「はいよー!」「唐揚げ定食二丁!」「はいよー!」って、なんかめっちゃリズム感良くオーダーをこなしていくんですよね。
しかし、夢というものには必ず「おかしなこと」が混ざってくるもの。
お客様の一人が「焼きそばパン定食ください」と言った瞬間に、私は違和感に気づきました。
「焼きそばパン定食ってなんだよ!?」とツッコミたかったけど、夢の中では私、従順なバイト。
「かしこまりました!」と返事しちゃう。
で、次の瞬間、厨房の奥から巨大な焼きそばパンが出てきて「これを定食にしろ」って言われるわけです。
なんだこの試練。
まあ、そこは夢の中の天才バイト。
ご飯を添えればなんでも定食になるという謎理論で、「焼きそばパン+白米+味噌汁」という奇跡の三点セットを完成させましたよ。
で、お客様に提供したら、めっちゃ満面の笑みで「こういうの待ってた!」とか言われる。
おいおい、これ現実だったら炎上案件だぞ、と思いつつ、夢の中の私は何故か達成感に浸る。
そして夢のクライマックス。
「今日はありがとうございました!」とお店を閉めようとした瞬間、どこからともなく現れた猫が、「今日の売上、ぜんぶ魚で払ってもらうからね」と言い出すんです。
え、猫?
喋るの?
しかも店の経営者が猫だったっていうオチ?
もうツッコミが追いつかない。
結局、私は巨大なマグロを担いで猫の住処まで運び、そこで目が覚めました。
目覚めた瞬間、「なんてカオスな夢だったんだ」と爆笑しながら、布団の中で反省会。
現実で働くのはムリだけど、夢の中ならなんとかなるかもしれない、という妙な自信を得ました。
もし次回、また飲食店で働く夢を見たら、今度はちゃんと焼きそばパン定食のレシピを現実に持ち帰りたいと思います。