営業学[6-1]

人の営業スキルと、組織の営業スキル

「営業とは何ぞや?」

「これが当社の営業だ!」

という営業の定義がなければ営業活動を統一化、組織化できるはずありませんから、

営業個々の個人技(適性・才能・経験・勘・精神論)に任せる営業になりますと営業学[5]までに述べました。

組織化できるはずがないとはいえ確かに、

・組織図としての営業部がある

・職階としての営業部長がいる

・職務としての営業員がいる

といった組織制度や人事制度は、どこの会社にもあり、企業体として統一され、かつ(組織図のように)体系化されています。

つまり、かたちとしての組織は統一されています。

しかし、機能や定義が統一化、組織化されているでしょうか?

たとえば、社長は、売ることが営業だと思っている。

幹部の営業部長は、顧客との関係強化が営業だと思っている。

営業社員は、受注と納品と集金が営業だと思っている。

これでは、確かに営業部門は存在すれど、

・意思の疎通が図れず(ナゼやらんのだ!と意見が食い違い)

・意識や行動がバラバラになり(おのおの勝手に動き)

・組織としての機動力が活かされず(戦略など、あって無きが如し)

結局は、個々が考える営業と、個人技に、現場を委ねることになります。

だから今だに、営業個々の成績に差がつき、組織よりも、個人の成績で優劣がつけられる模様。

その慣習のまま、個人の売上を伸ばしたければ、個人技に頼って、バラバラに動けばいい話ですし、

会社全体の売上を伸ばしたければ、定義や意思を統一し、新人でも動けるよう(事務職でも支援できるよう)、組織としての営業活動を機能化することです。

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