営業学[20-1]

営業職人による、職人芸(職人営業)

すし職人、
大工、
植木職人、
板金工、
畳職人、
陶工、
家具職人、
杜氏、
漆職人

職人には、学歴も、年齢も関係ありませんね?

いい仕事をする結果が勝負の実力社会ですから、若くして、優れた仕事をする職人もいれば、その正反対も、大勢います。

営業も、実力社会です。

職人と同様に、学歴も、年齢も、性別も、勤務年数も、社員も、アルバイトも関係ありません。

売上高の数字が、評価の基準になりますから、

・はたち前後のアルバイトが、

・営業経験ゼロでも(適性と勘と才能があれば)

・三ヶ月そこそこで、

・並み居る正社員をゴボウ抜きにして、

営業成績トップになることもあります。


その反対に、高学歴で年長の先輩社員が、アルバイトの後塵を拝し、上司から罵倒され、人によっては、精神を病んで、辞めざるを得ないケースもあります。

そのように、営業マンを使い捨てにする企業は、山ほどあります。

なので、慢性的に人手不足の職種を除き、営業職の求人が最も多いのでしょう。

とはいえ、営業マン全員が全員、辞めていくかというと、そうではなく、資質がある人のみ、係長や課長といった管理職になって残ります。

管理職になった営業マンは、自分がやってきたように、新人と同行営業して、

「見て覚えるんだ」

と教育します。この繰り返しで、見て覚えられる営業マンのみ残る営業部門になります。


そうして、高度経済成長期から経済安定期にかけて確立した、20世紀型の営業活動が、今でも、脈々と続いています。

続いているのは、お客さんよりも、売上や利益を最優先する経営が、日本全国津々浦々に息づいているからです。

売上金を最優先すると、その数字を稼げるかどうか、営業マンの実力がモノをいいます。

実力社会ですから、学歴も、年齢も、人格も関係なく、ただただ、いい仕事が求められる職人と何ら変わりありません。

それを筆者は、営業職人と名づけました。

営業職人による、職人芸(職人営業)です。

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