高齢者の免許返上と日本社会

高齢者の免許返上が叫ばれて久しい。言うのは簡単だが、いざとなると問題が山積みである。本人の自覚、免許が無くなった場合の代替案、交通インフラの整備、費用の問題、などなど。老老介護で、片方が車がないと生活が成り立たない場合もあるだろう。もちろんこれらを解決するには段階を踏んで行かなければならないが、一方で車がここまで普及していなかった時代もあって、しかし生活は成り立っていたわけである。高度成長以前の日本はおそらくそうだっただろう。高齢者の免許返上問題は、日本の社会システムを構造的に変えるきっかけにしなければいけないのかもしれない。