円での貯蓄はおすすめできない理由
ドル円がついに118円突破しました。日本円はかなり安くなりましたね。ドル建ての資産を持っている人にとっては、手持ちの現金が増えているのであまり影響はありませんが、円貯蓄が多い人にとってはマイナスになります。
過去にインフレ誘導して景気を刺激してきた日銀はこの現状をどう捉えているのか意見をお伺いしたいところです。この円安は政府の金融オペレーションではコントロールできないのかもしれません。
長期的な円安トレンドを予想
有事の円買いなどという言葉はもう過去のものかもしれません。最近は世界が有事になるとドルが買われる傾向にあります。ウクライナ情勢で日本円が売られる要因の1つに強いドル買いもあります。ドル指数は今年に入って急騰しています。
戦争をしないというスタンスは、円安に拍車をかけていると思います。核を持たないことを憲法9条で宣言しているわけですが、中国やロシアからみたら核を持っている国に比べて攻めやすいというのは事実です。
外交リスクや軍事力も経済に影響を与えていますので、国の強さはそのまま通貨の強さに反映されます。核に対するスタンスや戦争への抑止力について、政府がもっと能動的に対策を打っていかないと将来的に円売り圧力は強まります。
経済の強さは通貨の強さに反映される
日本企業は生産性が低いと言われています。労働時間に対して賃金が安いです。最近は韓国にも抜かれました。これは何故かと考えたら、政府が古い大手企業を規制で守ってイノベーションを推進しない。イノベーションを起こさないとマーケットは拡大しないし、経済のパイが若い世代に配分されません。
菅政権の時は携帯電話の基本料金が値下げされましたが、これだけでは足りない。イノベーションを引き入れると価格競争が発生して、顧客の取り合いになるというネガティブなイメージがあるかもしれませんが、経済全体のパイで見ると豊かになる人口が増えます。これは経済の常識です。
日本が世界に誇れる自動車産業も、世界的なEVへのシフトによる影響から、サプライチェーンを見直さなければいけない時期に来ています。ガソリン自動車の部品点数が10万点といわれる中、電気自動車は2万点ほどと言われています。その分仕事に携わる人間が減るので、EV化が進めば自動車関連の雇用も減少傾向になるでしょう。
インフレに強い資産は何か?
長期的な視点で見ると、国際競争力が低下し円売りを誘発する材料が増えていく懸念があります。その中で資産を守る手段として結局は株や暗号資産、コモディティになっていきます。金や銀といった商品に投資しておくのも資産を守る有効な手段です。金はビットコインと逆相関の関係が近年発生してきていますので、暗号資産のヘッジ商品としても利用できます。
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