差分和分について①【差分】
はじめに
差分と和分についてたくさんの方が解説されていますが、私も自分なりに差分和分のことを書いてみようと思います。一応ゴールというか目的は、部分和分を用いて以下のような数列の和を簡単に求められるようにすることです。
$$
\sum_{k=1}^n k^2\cdot3^{k-1}
$$
もし$${k^2}$$が$${k}$$だったら、等差数列と等比数列の積の数列の和を求める方法で求められますが、そうなっていないので困ってしまいます。こういうときに威力を発揮するのが差分和分の考え方です。最後まで行けるか分からないですがやってみます。
差分
差分の定義
関数$${f(x)}$$に対して、$${\Delta f(x)}$$を
$$
\Delta f(x)=f(x+1)-f(x)
$$
で定める。このとき、$${\Delta f(x)}$$を$${f(x)}$$の(前進)差分とよぶ。
線形性
以下のように、差分は線形性が成り立つ。
$${\Delta(kf(x))=k\Delta f(x)}$$
$${\Delta(f(x)+g(x))=\Delta f(x)+\Delta g(x)}$$
ただし、$${k}$$は定数である。定義に従って計算すればすぐに確かめられる。
具体例
$${\Delta 1=1-1=0}$$
$${\Delta x=(x+1)-x=1}$$
$${\Delta(ax+b)=a(x+1)+b-(ax+b)=a}$$
$${\Delta x^2=(x+1)^2-x^2=2x+1}$$
$${\Delta x^3=(x+1)^3-x^3=3x^2+3x+1}$$
$${\Delta x(x-1)=(x+1)x-x(x-1)=2x}$$
$${\Delta x(x-1)(x-2)=3x(x-1)}$$
$${\Delta x(x-1)(x-2)(x-3)=4x(x-1)(x-2)}$$
$${\Delta\dfrac{1}{x}=\dfrac{1}{x+1}-\dfrac{1}{x}=\dfrac{1}{x(x+1)}}$$
$${\Delta a^x=a^{x+1}-a^x=(a-1)a^x}$$
$${\Delta2^x=2^{x+1}-2^x=2^x}$$
今回は差分を導入しました。次回は和分を導入します。
参考にさせていただいたもの
準備中...
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