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【レポート】noteカメラ部(非公式)@築地市場

10月6日、築地市場最終日。
そんな日にnoteカメラ部の第2回イベントが開催されるとのことで、参加してきました。

私はネットやSNS経由のオフ会というものに参加したことがなく、たくさんの見知らぬ人に混じって一緒に何かをする、という経験が皆無だった。
それに対する不安も若干あったものの、知らない人と同じ目的で集まって何かをしてみたいと思い、主催者のうすいさんに連絡をした。

結果。

すっごく勉強になりました~!

カメラを買ってもう一年以上経つけど、だいたいAUTOモードで撮影しているためf値やシャッタースピードの調整などは適当〜にやっていた。
が、それぞれの機能を教えてもらったことでより自分の撮りたい写真への距離を縮められた、ような気がする。

でもそれ以上に、ほかのひとが撮った写真と、それを撮るときのエピソードを聞くことの方が、学びが大きかったなあ。

ふだん、世界をどんなふうに見ているか(概念的な話ではなく)、どの目線の高さから、どう目を動かして周りを見ているのかが、人によってこんなに違うということに改めておどろく。

アイトラッキング調査というマーケティングの手法があるけど、そのためのゴーグルみたいな機械をつけて1日を過ごして、そんでもって誰かと交換して、今日の世界がどんなふうにその人を過ぎていったか、見て話してみたい。

今回の撮影会では、なにを見つけたか、撮影にどういう方法を用いたか、という点もだけど、何らかのストーリーがある写真に惹かれた。

市場で働く漁業関係者っぽい人が、ターレに観光客っぽい外国人女性を乗せ、前の方を指差している写真について、まるで豊洲を目指して走っているようだったと話す人。

にぎやかな通りの裏で、汗をぬぐい、一息ついているおじさんたち。
(どういう思いで最終日を、そして豊洲での初日を迎えたのだろう)

疾走するたくさんのターレとトラック。
並ぶ牡蠣、きれいに箱詰めされたお魚たち。
発砲スチロールと、生ごみの山。

人とターレとお魚が移動しても、これらの写真に写る市場そのものの雰囲気は、きっと現実には味わえなくなる。

市場にはたぶん、両の手で数えられるくらいしか来ていないけど、ほんの少しのノスタルジーを感じた。いい場所だった。

市場最後の日はピーカンの快晴で、きっとこの日を折に触れて思い出すだろうと思う。

加えて、築地市場という場の価値について。

先日、板前修行中の方にお話を伺う機会があり、築地の話も出ていたので聞いてみた。
曰く、お勤め先の料亭が銀座にあるそうで、これまでは朝仕入れてきた素材に何か欠品が出たり、不備があった場合はすぐに市場に行って仕入れ直す、ということができたそう。

でも豊洲に移転してしまうことによって、そういう柔軟性の高い仕入れはしづらくなる。
だから、築地の移転に合わせて店じまいする料亭も少なくないのだということ。

今も「銀座」という場のもつブランドやパワーがそれなりに強いことを考えれば、やはり市場が移転するって大変なことだ。
築地市場が日本の食卓を支えてきた、というとイメージばかりが先行して実体はないような感じもあるが、銀座の料亭やお寿司屋さんや諸々の食べ物屋が日本食の文化を大きく担い、リードしてきたということは異論の余地がない。

でも豊洲に移転して、また新しい食文化がうまれる、のかもしれない。
幸い、食べることへの人間の関心の高さは並外れている。 変化を飲み込んでこその伝統だから、そこは今後に期待したいと思う。

最後に、今回の撮影会を通して個人的に思ったこと。

コンテスト形式で自分が作ったもの(今回は写真)を評価されるということも初めての経験だったわけですが、競争というものを強く感じられてすごく勉強になった。

世のクリエイターは普段、こんな日常を送っているのか…と改めて尊敬の気持ちを抱いている。
(もちろん今回のカメラ部の発表会においては、殺伐とした空気は全くなく、和やかにみんなで良いところを褒め合うとてもフレンドリーな場だったことを記しておきます。笑)
自分が心からいいなと思っている作品を評価の対象として差し出すって、大変なことなんだなあ。

今後はそういう、そこに至るまでの背景にも思いを馳せながら、いろいろな人の作品からインスパイアされていきたい所存。

まとめると、才能は挑戦の継続である。(超普通)

どうもありがとうございました。次回も楽しみ。

▼以下、当日撮った写真


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漆畑美佳
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