なぜウィル・スミスはVlogを始めたのか
ウィル・スミスは、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームにも名を残すほどの誰もが知る有名人です。そのウィル・スミスが2017年12月からソーシャルメディア、主にYoutubeとInstagramでの活動を開始しました。それからわずか3ヶ月の間に80万件近くのYoutubeチャンネル登録と1,100万人以上のInstagramフォロワーを獲得しました。
なぜウィル・スミスのような大スターがソーシャルメディアでの活動に真剣に取り組むようになったのでしょうか?
ウィル・スミスはグラミー賞を受賞した偉大な俳優、ラッパー、プロデューサーですが、近年の主演映画は十分な成功を収めたとは言い難く、かつてほどの人気を保っているとは言えません。『アイ・アム・レジェンド』が大ヒットしたのはすでに10年も昔のことです。
この10年間で、人々はハリウッド映画よりもソーシャルメディアに関心を移してきました。ソーシャルメディア界のスターが大きな市場を生み出し、Netflixがケーブルテレビからユーザーを奪い始めています。そしてウィル・スミスの子どもたちもエンターテイメントの世界で活躍し始めています。
オンラインでのファンとのつながりを大切にする、それこそがウィル・スミスがソーシャルメディアでの活動に真剣に取り組み始めた理由であり、同時により人々を楽しませるという決意の表れでもあります。
ソーシャルメディアにおける存在感がファンとのつながりになる
ウィル・スミスには決してファンとのつながりがなかったわけではありません。しかし、ウィル・スミスがかつてほどの人気を保っているとは言えないでしょう。ウィル・スミスのみならず、ソーシャルメディアにおける活動に注力していない大御所俳優やアーティストも同じ状況にあると言えます。
誰もが人々の関心を獲得しようと争っている現在、一年に一度ヒットを生む映画スターやアーティストは、週に何本も面白いコンテンツを発信するソーシャルメディアのスターに対して勝ち目はありません。
一部の有名人が偽のフォロワーを買おうとしているのもこれが原因です。誰もがスタジオ、レーベル、出版社を通すことなく直接消費者にコンテンツを届けられる時代において、従来のスターたちはもはや自身がかつてほどの存在感を保てなくなっているということに気づいてきています。
ウィル・スミスはソーシャルメディアで何をしているのか
ウィル・スミスが注力している活動、それは “Vlog” です。主に自身の生活に密着したコンテンツをカメラマンと共に制作し、Youtubeで公開しています。
Gary VaynerchukやRyan Serhantが唱えるビジネスやSteve Nashのようなアスリートが行っているこのような試みをウィル・スミスが始めているにも関わらず、芸能人たちは未だその流れに飛び込めていません。
ウィル・スミスはVlogを配信する俳優として最先端を走っており、見事にそれを実践しています。ウィル・スミスは根っからのアーティストであり、カリスマであり、魅力的な人物です。深いメッセージ性を持ち、またカメラを通して得られる体験についても幅広い知識を持っています。
誰もがコンテンツを発信できるようになり、関心を集めるための競争が繰り広げられるようになった今、従来のメインストリームにある有名人たちはソーシャルメディアチャネルで存在感を発揮することに賭けるようになるでしょう。そしてファンとの関係性を保ち、関心を集め続けるためにはどのような方法が最適かを模索していくことになるでしょう。
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By: 石田 バレット
翻訳:山根 英彦
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作者 Gage Skidmore from Peoria, AZ, United States of America (Will Smith) [CC BY-SA 2.0], ウィキメディア・コモンズ経由で