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お仕置きのゆくえ

子供のとき、悪いことをしたときの我が家の定番は「押し入れに閉じ込められる」「夜外に放り出される」「お灸をすえる」だったのだが、自分が親の立場になったとき、こんなひどいことをよく子どもにできますね?!とつくづく思うが、そのお仕置きなにひとつ、こたえていない子どもだったので、父親の心境としては「あきらめの境地」に至っていたかもしれない。
お仕置きするのは父親の役目だった。父の前で正座させられ、腕にお灸を据えられる。とても熱い。熱いけど、全然嫌じゃなかった。

先日、整体と鍼灸を受けに行ってきた。長らくの更年期症状と四十肩を緩和させるためだ。つまりババアの身体なのだ。全身に鍼を打たれ、それに加え、電気治療、お灸も加わった。お灸はじんわりと身体を温め、ぽかぽかとする。それで幼少期のお仕置きを思い出した。え、、父はお仕置きどころか体に良いことをしてくれていたの?!頭がバグった。お灸のお仕置きがまったくこたえなかったわたしにとって、父親は健康な体に導いてくれたとしか思えない。お父さん・・ありがとう!いま、ババアの身体になってふたたびお灸を受けてます!父への謎の感謝の念が湧き起こり、整体の施術を受けるとのたうち回った。痛みに弱いわたしは、いちばん軽めの力加減でも「イダダダダダダダッ」と✳︎村上隆ばりに絶叫し、施術者をすげー困惑させてしまう。そうか、もしお仕置きが整体なら文句なし、わたしは懲りていたかもしれない。






お、ま、け

✳︎村上隆の鍼灸悶絶編





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たみい
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