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ガールズバンドクライ 仁菜のいじめに関する考察と感想

第5話を観た感想

ガールズバンドクライが面白い。
気が付けば、春アニメの中で1番ハマってます。
今回はがっつり考察と言うよりは、サクッと思ったことを述べていきます。
それでもネタバレは含むので、嫌いな人はブラウザバック推奨で。

第5話では、ダイヤモンドダストのデビューライブが描かれ、チラッとですがダイダスのメンバーが登場しました。
公式サイトのキャラクターページにも、ダイダスメンバーが追加されましたが、まだ詳細は見れない模様。
しかもダイダスの新しいボーカルであるヒナは、仁菜のクラスメイトで何やら因縁めいたものがある様子。

仁菜の過去に何があったのかは、まだ描かれていないため、詳細は分かりませんが、これまでの仁菜の台詞や回想シーンから、断片的にではあるが、少しは推し量れるものがあるので、今回はそれを書いてみようと思う。
カギとなる部分は描かれてない以上、考察と言うより筆者の想像に近いので、軽く聞き流してもらえればと思います。


気になる仁菜の台詞

第5話の仁菜の台詞で気になったのが、以下の3つの台詞。

「お前が歌うな」

ガールズバンドクライ 第5話 ダイヤモンドダスト初ライブを見た仁菜の台詞

「納得もしてないのに、自分が悪い、向こうが正しいなんて、そんなウソ言ってほしくないんです!」

ガールズバンドクライ 第5話 居酒屋で桃香に向けた仁菜の台詞 

「爪痕って良い言葉だと思いません?必死であがいて、暴れまわって、自分が傷つきながら、相手も傷つけてやるって感じしません?」

ガールズバンドクライ 第5話 ライブ直前の仁菜の台詞


まず最初に、ダイダスのライブを見た仁菜の、過去最大級のトゲを出して、「お前が歌うな」の一言。
すばるの台詞にもありましたが、自分の一番好きなバンドのボーカルに、自分と因縁のある人間が収まってる。
仁菜からすれば、自分が一番好きな、命の次に大事なバンドのボーカルに、自分が一番嫌いな人間が収まってる…といったところだろうか。

そのダイダスの新しいボーカルのヒナについて。
第5話では靴を隠されて、下駄箱で立ちすくむ仁菜に、すれ違い様、「仁菜が悪いんだからね」と吐き捨てるヒナが描かれていました。
その後、会場を飛び出した仁菜は、「あの新しいボーカル、あたし知ってる。昔、友達だった子。絶交したけど…絶交した!」と、すばるに言っていました。

仁菜のいじめられていた過去は、まだ詳しくは描かれていないため、仁菜とヒナとの間に何があったのかは、まだ分かりません。
彼女が仁菜をいじめていた主犯格なのか、それとも友達の仁菜を裏切り、いじめに加担した側なのかは、現時点でははっきりしてないが、筆者の中では、彼女が主犯格という印象です。

ガールズバンドクライ 第2話

第2話、仁菜の回想シーンですが、この場面、クラスの中心にいるのがヒナで、ピントもなんだかヒナに焦点を当ててるようにも見えます。

また第2話で、いじめの主犯格について、仁菜は次のように言及していました。

「学校一の人気者、美人、男子校のイケメン次々と乗り換えてたり…」
「ああいう子は、反撃できないように、しっかり仲間作ってから仕掛けてくるんです。仲間使って無視して、危害加えてきて…。あたし病院に運び込まれたのに、学校どころか家族まで騒ぎにしない方がいいって…」

ガールズバンドクライ 第2話

また第5話ですばるが、「でも元々オーディションとか、あちこち受けていいとこまで行ってた子なんでしょ」と話していたことから、ヒナは芸能志望で、容姿も恵まれていたと想像できます。

熊本で、芸能志望で、ルックスも良ければ、学校では人気者でしょうね。
『美人』かと言われれば、可愛い方の部類だと思われるので、そこは疑問なんですが、自分の容姿が他人より優れていると自覚していて、周りからもチヤホヤされるほど人気者なら、イケメン男子を次々と乗り換えるとか、表と裏の顔があって実は性格が悪いというのは、よくあるパターンじゃないかと思います。
逆に、反撃できないよう、仲間を作ってから仕掛けてくるのは、キャラ絵を見る限り、個人的にはイメージ通りの印象ですね。


「お前が歌うな」に込められた感情

ヒナがいじめの主犯格とした前提で話を進めます。
仁菜の「お前が歌うな」に込められた感情には、2つのパターンが推測できます。
一つは、歌詞の内容的に、いじめてきた人間、それもチャラチャラした人間には歌ってほしくない。

『空の箱』という曲の歌詞を見ると、行き詰ってもがき苦しんでいる様と、自分自身を肯定して前を見ろと、いじめられて行き場のなかった仁菜に、自分は正しいと思わせてくれた、負けるなと背中を押してくれた、まさに仁菜自身がそう言っていた通りの曲です。
だから、自分をいじめて陰で笑っていた、行き場を見失うほど苦しんだこともない人間が歌っても、何も響かない。

仁菜にとって『空の箱』は、自身のテーマ曲と言ってのけるほど、ずっと大切にしてきた、ダイダスの一番好きな曲です。
それをヒナに歌われるのは、まるで自分が好きなダイダスと空の箱を汚されたと感じるくらい、受け入れられない事なんじゃないか。


もう一つは、ヒナがダイダスの曲を否定したパターン。
どちらかと言えば、筆者の考えはこちら寄りです。それくらい「お前が歌うな」と言った仁菜の感情は、深くドス黒いものに感じました。

回想シーンで、仁菜の額に絆創膏が貼ってある場面がありました。
イジメのきっかけが何だったのかは分かりませんが、段々とエスカレートしていき、ケガを負ったということなのか?

学校側はともかく、仁菜の両親も騒ぎにしない方がいいと、イジメに対して口を閉ざしたのはなぜか?
社会的な地位が傷つくからか、仁菜も手を出したからではないのか?

「ああいう子は、反撃できないように、しっかり仲間作ってから仕掛けてくるんです。仲間使って無視して、危害加えてきて…。あたし病院に運び込まれたのに、学校どころか家族まで騒ぎにしない方がいいって…」

ガールズバンドクライ 第2話

第2話のこの台詞は、1度もやり返さなかったというよりは、反撃したけどすでに周りを固められてたって感じもします。
また両親からすれば、転校という手段もあったはずですが、結果仁菜は高校を中退しています。仁菜からすれば、転校は負けたみたいで嫌だったのかもしれません。
病院に運び込まれるほどのケガをして、学校や親が何の対応もしなかったとは考えにくく、ただ仁菜が望む対応をしてくれなかった。
それこそ第1話の仁菜の台詞の通りではないのか?

「私は間違ってないのに、まるで私が悪いみたいな空気になって…それに負けたくなくて…」

ガールズバンドクライ 第1話
ガールズバンドクライ 第1話

先に手を出したのは仁菜。それで学校は仁菜が悪いと処分を下した。イジメについては目を背けるように…。
親も世間体を気にして自分の味方をしてくれなかった。
その事に失望した仁菜は、学校をやめることを決意し、最後の抵抗として放送室をジャックするに至ったのではないか?


上記で述べたことは筆者の想像でしかありません。
仮にもし、仁菜が反撃したことがあるとしたら、その場合、理由はおそらくダイダスのことが原因でしょう。
ダイダスのことをバカにされた、否定された。
それは仁菜にとって、どうしても許容できることではなく、初めて手を出したが、多勢に無勢でケガを負った。

ヒナの「仁菜が悪いんだからね」は、仁菜がケガで病院に運ばれたことで大問題にはなったが、『仁菜が大人しくしていれば…。自分は悪くない』という身勝手な主張ではないかと思うのです。

そして仁菜からすれば、ダイダスのことをバカにした、否定したヒナが、ダイダスの曲を歌っている。
よりによって何でアイツが…。否定したお前が歌うなってなるのではないか?


桃香に向けた言葉は…

居酒屋で桃香に向けた言葉。

「納得もしてないのに、自分が悪い、向こうが正しいなんて、そんなウソ言ってほしくないんです!」

ガールズバンドクライ 第5話 居酒屋で桃香に向けた仁菜の台詞

そして、ライブ直前の言葉。

「爪痕って良い言葉だと思いません?必死であがいて、暴れまわって、自分が傷つきながら、相手も傷つけてやるって感じしません?」

ガールズバンドクライ 第5話 ライブ直前の仁菜の台詞


筆者が仁菜のイジメについて、上記のような想像をしたのは、これらの台詞からです。
どちらも桃香に向けた言葉ながら、仁菜自身の体験を言葉にしているように聞こえました。

ただ居酒屋での仁菜のこの言葉は、第2話の桃香の言葉に対するアンサーでもあります。

「ひん曲がりまくって、拗らせまくって、でもそれは自分にうそを付けないからだろう。弱いくせに自分を曲げるのは絶対に嫌だからだろう。それはさ…あたしが忘れていた、あたしが大好きで、いつまでも抱きしめていたい、あたしの歌なんだ」

ガールズバンドクライ 第2話
ガールズバンドクライ 第2話

アイドル売りなんて自分にうそを付くことはできなかった。
自分の音楽を曲げることも絶対に嫌だった。
脱退して大好きな仲間を裏切ってまで、自分の思いを貫いた桃香。
でもそれこそが自分を救ってくれた、仁菜が大好きな、桃香の歌だから、負けてほしくないと言い放つ仁菜。

仁菜の言う『負けたくない』とは、自分を曲げないこと、自分を貫き通すということなのだろう。


居酒屋での仁菜の台詞は、裏を返せば、イジメの事実に目を背けて、仁菜が悪い、いじめた側は悪くないと判断する学校や、そして世間体からそれを受け入れる親のことを揶揄してるとも取れます。

そしてライブ直前の爪痕のくだり。
あの言葉も仁菜の実体験を言っているのであれば、病院に運び込まれたケガも、イジメ加害者に対して、最初で最後の抵抗をした結果なんじゃないかと思うのです。

仁菜と桃香は似た者同士であり、対極にある。
だからこそ仁菜は、ダイダスの桃香の歌に救われたんだと思います。
桃香の過去と思いについては、第5話で明らかになりましたが、仁菜のイジメられた過去は、未だ断片的で全貌はまだ分かっていません。
この辺りは、これから描かれていくと思うので、楽しみに待ちたいと思います。


余談

第5話のライブシーンで3人が着ていたTシャツ。
不登校、脱退、嘘つき。

仁菜が「中退」ではなく「不登校」なのは、3人とも中退なので仁菜だけを表す「不登校」になったんだと思います。

この記事を書いてる時に、販売が決定したとの情報が入りました。
私もすばるの「嘘つき」を購入したいと思います。


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