毎日同じで、ちょっと違う
夜が明け始めてから、空が青さを取り戻すまでを眺めるのが好き。毎朝、したくをしながら、ベランダまでちょこちょこと出て行っては眺めている。
オレンジやピンクの朝焼けが見える日もあれば、グレーの重なりが光に透けてくっきりと模様になって見える日もある。隠れるものがほとんどないまま、ビルの向こうが突然あかるくなる日もある。
おなじように今日が始まるのに、毎朝、ちがって見える、不思議。
空が青くなり、朝が来たと確信が持てるころ、家を出るために鏡に向かう。顔を洗って、歯を磨いて、服装などを確認する。いつもの私が鏡の中にいる。
おなじように今日も鏡にうつっているけど、毎朝、ちがう一日が始まる。
今日は、どんな日になるだろう。
朝からおだやかに過ごせている。
朝ごはんを作りながら少し笑った。鏡の中のわたしが、ほんのりと楽しげだ。
だから、きっと今日は。おだやかにほんのりと楽しい一日。
毎朝、おなじで、ちょっと違う。それをおもしろく眺めていよう。