【最高の勉強法】
「大人になると勉強をしなくなる」というのは以前の記事で紹介しました。
ですが大人になってからも、勉強を求められるシーンはありませんか?
よくあるのだと資格試験や昇任試験ですね。
私はどちらも経験しております。
資格試験だと基本情報技術者・簿記3級・FP3級を受験しました。
昇任試験は法令なんかの知識を問われる系でしたね。
ぶっちゃけ私は勉強が得意な方だと思っているんですけど、「効率的な勉強法はないか?」ということで本を物色していました。
そこで巡り合った『科学的根拠に基づく最高の勉強法』(著:安川康介)という勉強指南書が非常に優秀だと思いましたので、こちらを土台に知識を共有していきます。
「この勉強法を愚直にやっていれば、もっと楽に突破できたかもな……」とも思いますが、今更考えてもしょうがないです。
今日が一番若い日ですからね。
①アクティブリコール
この本が一番伝えたいことは、もうこれです。
「アクティブリコールをしましょう」ということです。
アクティブリコールとは「勉強したことや覚えたいことを、能動的に思い出すこと、記憶から引き出すこと」です。
数多の研究によると、何かを記憶するためにはそれを積極的に思い出す作業や、脳みそから頑張って取り出す作業が決定的に重要だそうです。
私にとってはnoteの執筆も一種のアクティブリコールです。
多くの方が勉強を「インプットすること」と勘違いしている気がします。
勉強において真に重要なのは「アウトプットすること」です。
テキストを漫然と読み、それだけで勉強した気になるのは事実ですが、脳に一定以上の負荷をかけないと記憶には繋がりません。
この負荷をかける作業こそが、アクティブリコールです。
一定ページ読んだ後に教科書を閉じて読んだ内容を思い出したり書き出したり喋ってみたりする、該当箇所の過去問を解いてみる。
これをするだけで覚えられます。
最も効果が高いのは、何も見ずに思い出せるだけ思い出すらしいです。
因みに多くの方がやっているであろう「テキストを繰り返し読む」「アンダーラインを引く」「ノートをまとめる」などは効果が薄いと証明されています。
これらはメインウェポンとするのではなく、適宜利用するのが良いでしょう。
「テキストを繰り返し読む」ときは思い出しながら、「アンダーラインを引く」のは目立ちやすくするために、「ノートをまとめる」のはどうしても覚えられないときに、みたいな。
あと余談ですが、資格試験ではまず最初に過去問をやったほうがいいです。
そして過去問を鬼のように回したほうがいいです。
大概の試験は過去問を回せば受かりますから。
②プロダクション効果&プロテジェ効果
アクティブリコールを補強してくれるのが、プロダクション効果とプロテジェ効果です。
プロダクション効果は「黙読するよりも、書いたり、呟いたり、声に出したりしたほうが記憶に残るということ」で、プロテジェ効果は「誰かに教える、または教えるふりをすることで、学習内容の理解度が深まること」です。
アクティブリコールと組み合わせて考えると「学習した内容を思い出しながら、実際に喋って人に教えるように伝え、同時に書き殴る」のが最強という結論になります。
家でやらないと不審者確定しますね。
五感を使ったほうが記憶に定着しやすいのは運動神経が複雑な経路を辿っており脳を刺激しやすいからです。
ゆえに黙読するよりも、喋りながらそれを耳で聞いて書き殴るのが効果的なのです。
これまた余談ですが、キーボードでアウトプットするよりも手書きしたほうがいいらしいです。
用いる運動神経の数に莫大な差があるそうですよ。
③分散学習
しかし人間は、いくら頑張っても忘れてしまう生き物です。
生きているうえで超重要な情報などほとんどなく、忘れるのがデフォ。
忘れないようにするためには脳の海馬に「これは重要な情報だぞ!」と何度も刷り込みを行う必要があります。
そこで分散学習の出番です。
分散学習とはその名の通り「一度に集中して勉強するよりも、時間を分散して勉強したほうが長期的な記憶の定着率が良い」というもの。
「エビングハウスの忘却曲線」はご存じの方も多いでしょう。
週1で10時間勉強するよりも、毎日1時間勉強するほうが記憶に残るのです。
ですが話はこれだけで終わらず、実は勉強期間はギリギリまで長く開けたほうが効果的(ラグ効果)なのです。
本書によると1日後、7日後、16日後、35日後に学習を反復するのが最も効果的だそうですが、これは諸説ある上にいちいち覚えてられないので、頻繁に反復するのではなく、期間を徐々に開けていくというのだけ覚えておけばよいでしょう。
おわりに
まとめます。
アクティブリコールしながら分散学習しましょう。
これでを愚直にやれば、ほとんどの試験は突破できるはずです。
なんせ科学的に正しい勉強方法を競争相手は知らないのですから。