完成度を「80%」から90%にまで押し上げるための時間と質と
完成度80%に達するまで800時間かかったとしよう。
それを90%にまで押し上げようとする場合、どれほどの時間がかかるか。
80%=800時間だから、+10%で追加に要するのは100時間だろうか。
1個作るのに10時間かかる壺を、10個作るということであれば、きっと答えはYESである。
その一つの壺の芸術的な完成度を80%から90%に高めよ、ということだと話は全く変わってくる。
感覚としては、未完部分を20%にまで達するまでに800時間かかったのならば、未完部分を二分の一の10%にするためには、800時間の半分くらい=400時間かかる。
でさらにそれを95%の完成度にしようと思うと、未完部分を10%に達するまでに1200時間かかったのだから、未完部分を二分の一の10%にするためには、1200時間の半分くらい=600時間かかる。
完成度80%くらいまでは10%あたり100時間で進んだとしても、100%に近づけるにあたっては、徐々にその難易度も上がり必要とする時間も長くなる。たった15%進めるのに、80%にまでかかった以上の時間を要するようなイメージである。
TOEICなんかはそのイメージが近いかもしれない。
500点から700点くらいまで伸ばす労力と、700点から+100点の800点に伸ばす労力とでは、後者の方が圧倒的に厳しい道のりであり、時間もかかる。800点から900点であればいわんやである。
大抵の物事は完成度80%くらいであれば、そこそこに使えるものなので、そこそこに時間をかけてそこそこの80%で満足する世の中が構成されていて、残り20%くらいちょっと頑張ればたどり着けるであろうという勘違いとセットで育まれている。
実質多くのそこそこは、完成度100%はおろか90%にさえ到底たどり着けない三流で、一流への道のりもその状態もイメージさえできないと。見るのもつらくてそもそもイメージする努力をしていないのかもしれない。
三流は二流を同類だと思い、一流が届く範疇であると勘違いする。二流は三流の努力の足りなさを理解し、自身が一流に到底届かないことを理解している感じ。
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