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日本の湯葉を世界のYUBAへ

私の親戚は創業1926年(大正15年)神戸で唯一の湯葉の製造販売をしています。
おばあちゃんから聞いた話によると、8人兄弟だったおばあちゃん達は
学校以外の時間はいつも湯葉を作る手伝いをしていたのだとか。
今はとても大きい工場で立派な建物なのですが、当時の話を聞くと100年近く前から築いた人達がいて、戦争、阪神淡路大震災等も乗り越え、今も残っていることを考えると本当に尊敬の気持ちしかありません。

湯葉は豆腐と違い、一枚一枚職人の手で引き上げられます。
その為、労力や人件費ががかり、普段の食卓で食べるというよりも割烹料理でちょっと出てくるか、高級食材なイメージが強い食材かと思います。

ラッキーなことに私は親戚だったので、子供の頃から湯葉が食卓に並び、生湯葉を酢醤油に付けて温かい米とたらふく食べていました。(これがほんっとうに美味しい、、)

そんな湯葉が珍しいという自覚もないまま大人になり、時は過ぎ
(一つ前の記事で自己紹介しています)
コロナによってオーストラリアで職を失い、日本に泣く泣く帰国をした際
私たちの手元には、二人合わせて5万円程しか残っていない状況でした。
さあ、今からどうしようか。
オーストラリアに行く前はお互い日本の会社でサラリーマンをしていました。
日本には一旦帰ってきたけど、サラリーマンに戻る選択肢がなかった私たちは
取り敢えずアルバイトですぐに働き始めました。そうしているうちに彼が

「Tamaちゃんの親戚、湯葉屋さんじゃなかったっけ?」
とカフェで話し合っている時に閃いたように言ってきたのが、全ての始まりでした
その場ですぐに湯葉の成分、身体への利点等を調べました。
オーストラリアにいた私たちはオーガニック文化、ヘルシー思考、ビーガンカルチャー等 世界ではそういうものが注目を浴びていると感じていた為
これしかないと思い(湯葉の素晴らしさはまた別の回で😆)、
親戚の湯葉屋さんに、海外輸出をやりたいと提案をしました。
その結果アメリカ、オーストラリアへ輸出する事が出来ました。
しかし食品が国を跨ぐには様々な資格や証明が必要となってきます
創業約100年の老舗の個人経営のお店には悔しいことも沢山ありました。

アルバイトと、湯葉の輸出を続けて一年ほど経った頃、
友達がアイスクリームの移動販売を始めるという話を聞きました。
それがきっかけで、
「いや、そもそも日本人も全然湯葉知らんやん。まずは日本人に湯葉の魅力を発信しよう!」
と関西を中心に湯葉の移動販売を始めました。
”朝食からデザートまで湯葉を食卓に”
というテーマのもと自分たちのオリジナル商品ゆばDolce、ゆばChipsもゆばと一緒に販売していました。

ゆばDolce(豆乳ゆば、苺、メープルシロップ)


とにかくご縁に恵まれた時期で
ファーマーズマーケットやお風呂屋さん。スーパーマーケットの駐車場、老舗のお酒の資料館、お寺等。本当に色々なところで出店させて頂き、時には湯葉を車パンパンに詰め込み関東まで行くことも。
素敵なご縁に恵まれて沢山の人に湯葉の魅力を知っていただく事が出来ました。


ファーマーズマーケットでの出店

2022年は大晦日まで湯葉の移動販売をがむしゃらにやっていたのですが、
年始はどこもお休みなので私たちも初めての数日間続けて休みを取ることに
2023年の年始、
ちょうどコロナが落ち着いてきて海外に自由に行けるようになっていた頃でした。
さあ今年はどうしようかという話し合いの中で、”いつ海外に行くか”という話に。

オーストラリアから日本に帰国する際に、私たちのような特別な資格を持っていない日本人でも永住権を得る現実味のある国として、オランダは候補の一つでした。
(なぜオランダかという話はまた別の回で詳しくお話しします)
オランダにいる唯一の知り合いで、アムステルダムでラーメン屋を営んでいる方を数年前に紹介してもらっていたのを思い出し、とりあえず連絡してみることに
「明日、テレビ電話しようか!」と言って頂き早速現地の状況を教えてもらえることになりました。

「2025年くらいにはオランダ行けたらいいな〜と思ってるんですよね」
と話したところ。
「早ければ早いほどいい。借りれるお金全部借りて今年中に来た方がいい」
と言われました。
確かに私も今オランダに住んで一年が経ちますが、日本食のみならず”日本”がとにかく流行っているので私も誰かに相談された際は同じ回答をすると思います。

その年の6月中にオランダに行くのであれば、2人共ギリギリワーキングホリデービザでいける年齢だったので
二人合わせて約250万円を目標に(オランダはビザが取れるまで時間がかかるのも分かっていたので多めに見積もっていました)

ただ、湯葉の移動販売は経験としてはとても素晴らしい物でしたが
仕入れて売る。の繰り返しで自転車操業の毎日だった私たちにとって
そんなお金、全くと言っていいほどありませんでした。

さあここから半年、無事に250万を作りオランダに行けるのか!?
という話はまた次回!なんとかなったから今オランダにいるんですけどね、、笑
なんとかなったというより、させて頂いたということで、この先はまた次回!)

最後までご閲覧ありがとうございました😆🧡


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