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#068 サン・ピエトロ大聖堂は"必要な華美"だった話(イタリア旅行記その5)

こんにちは。マルタのタマルです。
マルタ最終日にブログを書くため、ローマ(バチカン)の出来事を急ぎ足で認めたく、連続で投稿します!


9:00 Pantheon

朝1番にパンテオンへ。初代のパンテオンは紀元前(!)に設立されたそうですが、それは火事で消失。2代目のパンテオンは西暦118年から10年かけて建設されたそうで、それでもとんでもなく古い。ハドリアヌス帝の頃だそうで、世界史履修者にとっては懐かしい名前です(笑)。

奥の柱と手前の柱は年代が違うそうです
中心部に「オクルス」という開口部がある

こちらは元々ローマの神々を祀る神殿だったのですが、キリスト教信仰が広まったのちも神殿自体の希少性によって破壊を免れたらしいです。ちなみに、ラファエロのお墓もここにあるとか。

9:45 Piazza Navonaで朝食

そこから少し歩いて、ナヴォーナ広場まで来ました。大きな広場には噴水が3つあるけれど、そのうち有名なのは中心にある「四大河の噴水」。4つの大河(ナイル川、ドナウ川、ガンジス川、ラプラタ川)が擬人化されているらしい。

中心にはオベリスクが

ちなみに奥側にあるサンタニェーゼ聖堂を設計した建築家とこの噴水を使った建築家は常にライバル関係にあり、面しているナイルやラプラタがこの聖堂に対するアイロニーを示す、なんて逸話もあるそうです(実際には設立年が逆で、単なるジョークのようです)。
噴水を見ながら朝食を。

11:00 Castel Sant'Angelo

ごはんのあとは運動がてら、サンタンジェロ城まで歩きました。朝は曇っていましたが、この時は天気が良くなってきた!

サンタンジェロ橋から
絵になる〜!

先のハドリアヌス帝の霊廟としてたてられたお城で、139年に完成したとか。ローマ帝国って、実在したんだなあ。
時代が進むにつれて教会の要塞としての機能を強めていったようですが、豪奢なサンタンジェロ橋は先ほどの噴水を設計したベルニーニがこの装飾にも関わったそうです。売れっ子!
この日は城内には入りませんでしたが、中の展示もいつか見てみたいな。

11:40 Basilica di San Pietro

さらに歩いてこの日のメインディッシュのひとつ、サン・ピエトロ大聖堂まできたのですが…そりゃあもう、長蛇の列!!

巨大な広場の半周分人が並んでる!!

大聖堂は入場無料なので列をスキップする術などもなく、入場まで1時間強並びました。閑散期の冬でもこれなんだから、夏はいったいどれだけの人がいるんだろうか。しかも影もなく……考えただけで眩暈がします。パンテオンとかは混んでも大したことがないだろうし、ここにまず朝一番(8:00とか)にくるべきだったなあ。
気を取り直して入場しましたが、想像の20倍は広く、豪華で、そして居心地の良い空間でした。

内部中ほどから。最奥部までの距離よ!
細工されてない場所がない
どこを撮影しても絵になる
「ピエタ」がガラスで隔離されているのは、壊されそうになったことがあるからだとか…

サン・ピエトロ大聖堂は、バロック・ルネサンス様式の建物。バロック様式といえば、「不必要なほど華美」であることがその特徴だそうで、この大聖堂はまさにそれに当てはまるでしょう。
とはいえ、いやらしくゴテゴテしている感じは全くない。教会権威が落ちていた当時に、息を吹き返そうと建築されたという建物からは、まさにその迫力を感じます。こんなにどこもかしこも細工されているのに、大きな箱が一定の調和を保ち、いつまででもいられる空間になっていました。うーん、すごい。こりゃ世界中から人が訪れるはずだわ。
さて、ここでもクーポラに登れました。フィレンツェのドゥオモとは違いエレベーターもあるのですが(有料)、最後の320段は徒歩で登る必要があります!ひぃー!

この下にクーポラのチケットカウンターがある。ここでも30分ぐらい並びました。
エレベーターのみでも、聖堂内部を俯瞰することは可能
ぐっと近くで見られる天井画
登った後の景色!広場にはまだ入場者の列が…

正直、1時間くらいあれば見終わるかなあと思っていたのですが、(並んだ時間も含めて)トータルで3時間ぐらい滞在しました。それでも時間が足りない!と思ったほど。サン・ピエトロ大聖堂、恐るべし…。でも、この度のハイライトと言ってもいいほど素晴らしい場所でした。うーん、また見たい。

15:00 Musei Vaticani

そんなわけで、予定より1時間半遅れで入場したバチカン美術館。こちらは全く並ばずに入れました。
18:00閉館だったのですが、正直、全然時間足りなかったー!最後の方は走ってましたw

内部のお庭。ここで長く休憩したのも時間ロスだった!
ラファエロの間。色彩が鮮やか
ダ・ヴィンチの未完の作品
地図の間。ここ、もっとちゃんと見たかった!

もちろん最後には「最後の審判」を見学。ここのみ撮影NGだったので写真はありませんが……いやー、すごかった。最高傑作と呼ばれるだけのことはある。解説には「ミケランジェロがダンテの『新曲』を完全に理解していたことがわかる」とありましたが、私自身が理解していないのでその凄さは測りかねました(笑)が、それを差し置いてもその迫力は胸に迫るものがありました。
サン・ピエトロ大聖堂といい、やっぱミケランジェロって天才なんだな…。

18:30 宿に戻ってごはん

タクシーでテルミニ駅前まで戻って、宿のレセプションの方がおすすめしてくれたレストランに行きました。

「この辺で1番美味しいカルボナーラが食べられる」ということでしたが確かに美味しかったです。お隣のお席に日本人ご夫婦が座っていて、ちょっとお話しできたのも楽しい出来事でした。

と、いうわけで

ちょっと時間配分は間違えつつも、バチカンエリアをぐわーっと制覇したお話でした。いやーでも大聖堂も美術館も、どちらももう一度行きたいですね…!1日ずつほしい!笑
ローマ最終日については、また次の記事で。

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