5歩目『黄身の色の違いはどこから?』
前回、卵の味を変えている要因の一つとして「鶏の飼育環境」についてお話ししましたが、今回は要因の二つ目である「鶏の餌」についてです。
皆さん、「卵」と言われて何色を想像しますか?
多くの方は、黄身の色である「黄色」や「オレンジ」を思い浮べるのではないでしょうか。
その黄身の色が”濃いほど美味しい卵”という印象を持たれがちです。
しかし実は、黄身の色と味の美味しさ、直接は関係していないのです。
それではなぜ黄身の色は卵によって異なるのでしょうか...
そこには「鶏に与える餌」が大きく関係しています。
日本の養鶏場の多くは飼料としてトウモロコシを、欧米では麦を飼料として与えるところが多いです。
日本の卵はトウモロコシに含まれる色素によって黄身が黄色くなっています。
その中でも特に色が濃いものは、さらにパプリカやマリーゴールドなどを飼料に加えています。
一方、欧米の卵は日本の卵よりも薄い色をしており、使われている麦は、トウモロコシと比べて鶏に配慮されており、より安全な餌になっています。
また、黄身の白い卵はご存知ですか?
(引用元 : Farm Agricola | Farm Agricolaのこだわり)
実際日本の養鶏場で育てられているものがあるのですが、鶏の飼料にお米を使用することで黄身が白くなるそうです。
私たち人間が健康のため食事に気を使うように、鶏にも安全な餌をとって欲しいですよね。
安全な餌を食べ、のびのびと育った鶏の卵はもちろん、私たちの体にとってもより良いものとなります。
ここまで何度も出てきた「安全な餌」ですが、具体的にはオーガニック製法の大豆やトウモロコシなどがあります。
ここ数年、私たちの生活の中でも「オーガニック」という言葉が注目されているように感じます。
次回はそんなオーガニックについて、そもそもどのようなものを言うのか、他のものとのどう違うのかをお話していきます。