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絶景!雪が残る白馬八方池を目指して
2024年6月21日(金)この日の天気予報は前日まで晴れだった。山の天気予報てんきとくらす通称「てんくら」でも登山予報はA。なのに、当日の朝チェックすると午前中は雨予報のB(風または雨が強く、やや登山に適していません)残雪の北アルプスの山々を眺めながらの絶景トレッキングを計画していた山友のAさんと私は新幹線の中でため息をついていた。通過中の軽井沢駅は霧で真っ白。梅雨の晴れ間にかけていた私たちの気持ちにもだんだん霧が立ち込めてきてモヤっとなる。でも午後からは晴れ予報だし、今回は八方池までの緩いトレッキング、夜は白馬の温泉宿「まるいし」に泊まるのでゆっくりのんびり行こう、と気持ちを前向きにして長野駅に降りた。
長野駅からは特急バスで白馬八方バスターミナルまで1時間半の道のり。途中小雨がバスの窓を濡らす。一昨年に来たときは途中から北アルプスの山並みが車窓から見られたが、今回は真っ白だ。バスを降り、荷物を宿に預けに向かう。宿の女将さんは感じの良い方で「お気をつけて」と声かけしてくださった。
さてここで、私の今日の重大なミッション、10月18日にサントリーホールで開催される日本フィル定演(ピアノ髙木竜馬さん!)のチケットを取ることである。6月21日10時発売、もちろんS席を狙う。今回は同僚も行ってみたいとのことで2枚チケットを購入する。ゴンドラリフト乗り場はがら空きだったので、すぐにでも乗れるのだが、10時発売のチケットを山登りを始める前にゲットしておきたかった。何回もログインし直したりの右往左往だったがなんとかS席確保。良かった!これで今日も山に集中して登れる笑 Aさんも「良かったね」と、10時15分頃にはゴンドラに乗り込んだ。
しかし雨が降っている。ゴンドラを降りると、うさぎ平テラスという大きなカフェテラス施設があるのでお茶しようか迷ったが、もう一つリフトに乗ってその先まで行こうということに。リフトなので雨が直に顔に当たる。これはちょっと…この先の黒菱平で様子見ることにした。午後の予報は晴れ。待ってみよう。
黒菱平にあるのはカフェPilar ここがまた素敵なカフェだったのだ。ここで休憩して大正解!こんな天気の平日は私たち以外のお客様は数える程。お茶しながら窓を眺めていたら、元店長さんが声をかけて来てくださって、白馬岳の有名な「代掻き馬」(しろかきうま)の雪形を教えてくれたり、今日の天気予報は「雨降りの時間は2時間だ」と話してくれたり、ご自分の撮った写真ファイルを見せてくれたりと楽しい雨宿りができた。奥のレスラン席も良かったら見て行って、と勧められて入った先はとても素敵な「天空のレストラン」!こんなところでゆっくりお食事するのもいいなぁと思う。元店長さん、ありがとうございました。
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結構な雨が降っていた。
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ちょっと代掻き馬の形が見える!
元店長さん曰く、今は雪が大分解けて馬ではなくて牛になってしまったよ、と話されていた。
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これはぜひとも食事してみたい。
あんまりのんびりもしていられないので雨が弱くなったのを見計らってPilarを出発。もう一つリフトを乗り八方山荘駅まで進む。リフトに乗った途端に叩きつけるような雨が顔に当たるが、元店長さんの「今日の雨は2時間」の言葉を信じて。すると本当に2時間過ぎた頃から雨が上がりだし、みるみるうちに晴れ間が広がってきた。
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雨が止んで雲の切れ間から青空が見える
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どんどん明るくなっていく空に心も踊り、足取りも軽く、これから見られるであろう絶景にワクワクしながら登っていく。白馬の山々がよく見えてこれも本当に嬉しい。
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ここを渡ると八方池に着く
一昨年登った唐松岳が真ん中に小さく見える
ついに!八方池到着!ここからは写真を見てください。絶景です。
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まだ雪が残っている水面に空が映えている
こちらはiPhone撮影
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緑が映えている
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ケルン:山頂や登山道、分岐点などを表すために、小石を円錐形(三角型)に積んだもの。
絶景を目に焼き付け、写真を撮り、深呼吸しながら歩く。なんと幸せなこと。
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水場があると山の美しさが引き立つ
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良い眺め!
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はぁ〜美し過ぎて言葉が出ない
iPhone撮影
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緑色が濃く出ている
ずっと見ていたい景色
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午前中の雨が嘘のよう
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素晴らしい絶景を堪能したあとはお楽しみの温泉と食事!
さて、今回泊まったお宿はこちら
昭和な感じのお宿のまるいし。温泉の湯は滑らかでツルツル。なんといっても
ここは食事が最高。出来合いの品はほぼ使っていないと思われた。小鉢のものも全て手作りされていて美味しい。家庭的な温かい雰囲気な宿です。
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翌朝は山に朝陽があたって赤くなるモルゲンロートが見られるのではないかと、日の出の時間前に宿の近くを散歩する。
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ということは、、、
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モルゲンロートが見られると嬉しくなってしまう。自然の織りなす美しい景色に見惚れてしまう。
午前中の本降りの雨が止み、青空が出てきた時の嬉しさも格別だった。その後の絶景を目にしたときの感動。光、色、形、全て調和された自然の美しさ。すごいとしか言えない自分へのもどかしさ。自然への畏敬の念。そして感謝。
素晴らしい景色を見たときと、素晴らしい音楽を聴いたときに感じる体験は似ているような気がする。心が震える体験。この感覚は体験しなくては感じられない。自分の身体と心で感じ得るもの。それを求めて山に登り、演奏会に足を運ぶ私なのかもしれないと思った。
さて、この日も次なる絶景を求めて白馬から栂池高原へ移動し山へ登る。続きは
またnoteで。
最後まで読んでくださりありがとうございました。