自分が親になってみてから両親が毒親だったと気づいた

うちの父は昭和のわがままな頑固親父、くらいに思っていた。
その間に入って潤滑油として奮闘する母だと思ってた。
子供が生まれてから、子供に対してもひどいことしたり呪いの言葉をかけたりするので、(孫が生まれることで多少は自分の子ではないからと肩の荷が降りて、優しく接してくれるのかも、と淡い期待をしていた)
この人たち実は毒親じゃね?と思った。

まぁさらに上を辿ると祖父母も毒親だったのかもしれない。
父は祖父から厳しく育てられたらしくて、親の実家のアルバムには既に中学生で面倒くさそうな走り書きがあった。
祖母は逆で自分を犠牲にして尽くすタイプで、「こんなにやったのにみんな結婚して自分に構ってくれなくなった」と言いながらうつ病になり30年以上、そのまま認知症になり亡くなった。

母は自己肯定感は高めで、祖父母もとても情緒が安定した感じで優しく、(遠くに住んでいてほとんど会ったことないがないので、記憶が曖昧だけど)
「私は一生分の愛情を子供の頃に両親から受け取った」と豪語していた。
「だから私はもう誰からも愛されなくても大丈夫」といい、そうなんだーと私も疑いもせず納得していたけど、
意外と母本人も無意識に悪気なく呪いをかけるタイプで、
それに気づいてからは気づく度に呪いを解除してたんだけど、結構根深い。
「凛子ちゃんはいい子だから好き」
みたいな。
そもそも「いい子の定義」とは!?
自分に都合の良いいい子であることを強要する的な。

それでも、ちょっと厳しい親かなくらいにずっと思ってた

「世間は厳しくて、父くらいの理不尽さに耐えられないとやっていけない」
→今なら、世間が厳しいならせめて家庭内くらいホッと心の休まるところにしたらよくない?と思う

あとはとにかくやたら制限やコントロールが多くて、成人するまで門限あったし。
(しかし電車や夜道でちかんにはよくあった)

「渡る世間は鬼ばかり」的な、お外は怖い人いっぱいだからおうちにいなさい的な呪いをかけられて、
私もその呪いを採用しちゃったせいか、どこに行ってもなんか変な人引き付けちゃったり、やたらと予想外のトラブルが起きて、余計な苦労をするとか。
そして家に引きこもり、寂しくてまた外に出て、棒にあたって家にこもるみたいな。

そんなこんなで職場でもパワハラ、セクハラ、同期や部下からのいじめ、オンパレード、結婚してからは元旦那と義実家のモラハラ、で、実家からは
「凛子ちゃんなら乗り越えられるわよ!
神様はその人が乗り越えられる苦難しか与えないんだから!
逃げたら逃げた先でまた同じ苦労が待ってるから、逃げずに乗り越えるのよ!」

とさらなる呪いをかけられ、心が壊れました。

そこから心療内科に通いつつ最終的に休職。
最初は仕事の問題で病気になったので休職したら回復するかと思ったけど戻らず。
モラ夫のせいかと思って別居しても治らず。

子供が産まれて

両親が孫に対して、私が子供の頃にされたような同じ呪いをかけ始めました。

まずはゼロ歳児のまだつかまり立ちを始めたばかりの赤ちゃんが、父のステレオセットに触ったら叩いた。
思わず何するの!と叫んだら
「言葉が通じないやつにはこうするしかない」と。

それから「孫を抱かせるのが親孝行だ、早く子供を産め」
(その前は早く結婚しろと顔を見る度に言われていた。
そうやってプレッシャーかければ全部思い通りになる人生だったんですかね?あさはかすぎる┐( ˘ 、 ˘ )┌)
実際産まれて1歳の孫が「だっこ!」と手を伸ばすと「重いからやだ」(ちなみにうちの子は小さめ)

そして母も、孫を私たちに対してやったように父のご機嫌取りの道具に使おうとする。
挨拶しない父に向かって挨拶するように孫に促す。
「おはようは?」
「おやすみなさいは?」
(私はいつも挨拶しない人にはしたかったらすればいいし、
したくないなと思ったらしなくていいよ、と子に教えてる)

「じいちゃんをハグしてあげて」
(なぜ?)
孫の気持ち無視で、
何をしても喜びや感謝はポーカーフェイスで出さず、
負の感情は全部怒りで出す父の、ご機嫌取りをさせていた。
たぶん母はそうやって孫を消費していることにも気づいてなくて、長年の癖でナチュラルにやってると思われ…

そのうち実家のリビングで孫が遊ぶとキレて、「ここは俺の家だ!遊ぶなら四畳半の部屋で遊べ!」
そして母と孫が四畳半で遊び始めたら、寂しくなったのか、
母を孫に取られると不安になったのか、ついに孫に対して八つ当たりを始めた。
(父は私や兄弟に対しても子供の頃に、母の愛情を独り占めしたくて、理不尽にきれたり追い出したりした。
しかし、そういうの本人は忘れて、後から「家族団らんとは」とか説教しだして白目剥いた。

今こうやって書いてみると、ただの躁鬱な気がしてきた😓)

(この辺りで、孫を持ってしても不機嫌になるどうしようもないやつだな、と思い始めた)

そしてついに母が最終兵器的呪いの言葉を孫にかけた。
「おじいちゃんは口には出さないけど、孫ちゃんのことが大好きなのよ」
はい、あうとー
私も散々言われましたこの言葉。
この言葉に随分素直に苦しんだ。
そしてモラ夫も引き寄せてしまった。

でも40年以上生きてきて、父から愛情を感じられることも数える程あったけど、
それを軽々と凌駕するほどの理不尽と怒りで、霞んでいる。

「この人怒ってばっかりだけど、たまにリモコン渡してくれて私の好きなテレビ番組観させてくれるのよ」
とかいうの、完全にモラハラ洗脳されてますから…のパターン。

子も
「おばあちゃんはおじいちゃんは好きなんだよって言うけど、言われたことないしすぐ怒って怖いし、ほんとかな?」
と言い出した。

子供には、
「好きだから意地悪するとかお母さんは嫌い。
子も嫌だなと思ったら逃げていいし、嫌だと言っていい。
好きって言わなくても本当はすきなんだよ、っていいながら
躾でもなく理不尽に怒鳴りつけるのとか、お母さんは最低だと思う」と伝え、母にもそういうのやめて、と言った。
(しかし母はもう50年ほどどっぷり浸かっている父と共依存状態なので、凛子がひどい、凛子が冷たい、で自分の中の折り合いを付けようとしている)

去年色々頑張ったけど、諦めた

父が入院して、色々あって、病気で不安になったのか精神的にも不安定になったらしく、暴言がかなり酷くなっていた。
私は大学病院に入院してる今がチャンスだから、入院中に精神科にも繋げてもらったら?
と母に言い、上手く言えないなら私が主治医に相談するとまで言ったけどモゴモゴなんか言って結局流された。
そして、父が自分が病気になったのはお前らのせいだとか、
(そもそも父の不摂生と遺伝的要因が強い疾患なのは一目瞭然)

結婚してないのは人間じゃないとか、
(自分は不倫とかしてたくせに、離婚されてないから勝ち組だと思ってるらしい、あさはか)

LINEでも毎日自分の日記迷惑長文を朝の4時とかに送ってきたり、(お前の尿量とか興味無いし!)
とにかくこちらの言動になんでも噛み付いてきて、カミツキガメ状態になり、
私の心がパンクして
「これ以上無理、聞き流せばいいかと思ったけど、父も辛いだろうけど、今の私には辛いのでしばらく実家と距離を置かせてください。」
とLINEしたら
「いつから実家がお前の出入り自由になった!俺の許可なく俺の家にはいることは許さん!」
みたいな返事が来たので、もうLINEの父をブロックした。

その後母から
「凛子ちゃんには分からないかもしれないけど、父は死の恐怖と戦いながら闘病してて、精神的におかしくなってたのよ。
だから許してあげて」
みたいに言われて
(あんたのそのフォローが毎度毎度ダメ押しの呪いやねん!
まるで父を許さない私が心が狭くて人間が小さいみたいな罪悪感を田植えするなー!)

と思いつつ、
そもそも死の恐怖で精神的におかしくなってたら、周りにどんな暴言を投げてもいいのか?
言葉で人の心を殺せることもあるし、最低限言っていいことと悪いことがあるよね?
と思いつつ、
さらなるいつもの呪いの思考停止ワード
「私が全部悪いのよ。何もしてあげられなくてごめん」
と母が言った。

弟と2人がかりで、
「母が本気でそう思うなら、父の暴言を許すな、
何しても結局母が許すから父が甘えて暴走が止まらない」
と説得したけど、できないという。
反論しなくてもいいから、しばらく私の家に家出するとか、父と距離を置いたら?と言っても、
その後帰る時が怖いからいい、と聞く耳を持たない。

そのくせ、入院中は面会時間いっぱいいっぱいにいないと怒られ、いたらいたでずっと怒っているらしい。
もう辛いわ…つかれた、と言うから、
「看護師さんいらっしゃるんだし、別に行っても行かなくても怒られるなら行かなくていいんじゃない?」
と言っても、さすがに見捨てられない、可哀想、といそいそと面会に行く。

ああ、この人たち共依存でお互いそれでいいんだな、
「母を救ってあげられない、無力でダメなわたし」
とか自分を責めなくていいんだな、と思った。

それでも近所に住んでいるので、相変わらず、向こうから電話かかってきて、
気づかず出ないと「なんで1回で出ないのよ!」とキレられる。
いやいや、母さんにかけた電話で一回目でとったことあったっけ?苦笑

そしてまた電話口で母が
「私が全部悪いのよ」
(しかし何か改善する気ZERO)
って思考停止ワードを言われたので
「それもう言うのやめない?
言われた方も言わせちゃったみたいで辛いから聞きたくない。
てゆうか、悪い悪い言ってこっちに罪悪感押し付けるだけで、
何も改善しようと思ってないよね!?」
と言い返したら
「私に死ねっていうの!?
私が何言ってもあんたは気に入らないのね!
もうなんも言えない」
と泣き叫び始めた。
(いつもの常套句)

父の暴言は平気なのに、私がごくたまにキレると、「ひどい!」ってどうしてそうなるのかな?
ちなみに弟がキレるのも大丈夫ぽいから、ほんと謎。
エディプス的な何かが混線してるんですかね?
(エディプスコンプレックスについては新井桜奈さんのブログがとても分かりやすくてオススメです。)

https://kusanomido.com/sakurana/post-2323/

https://kusanomido.com/sakurana/post-258/

そして私は必要な時以外は、なるべく親と関わらない生活を始めた。
以前は実家で週の半分くらい晩御飯を食べていたので、食費と家事の量が増えて大変だけど、
心はとても平和だ。
親の顔色も機嫌も伺わなくていい。
子がわがままを言うと「お前がちゃんとしつけてないから、孫がお前を舐めてる」とか言われるので
親が怒る前に私が先に怒らねば、と神経をピリピリさせる必要も無い。
とてもラク。

ビックリするほど平和になって、今までどんだけ心を捧げていたんだろう?
と思う。

子はたまに「おばあちゃんに会いたい」と言うので、
自由に行けるようにしてる。
(まだ1人で行けないので途中まで連れて行ったり)

そして相変わらず母は元気に孫に
「ばあちゃんが死んでも誰も哀しまないから」
とか呪いの言葉をかけたらしい。
(子から聞いた)
ほんとに人の罪悪感が好きな人なんだなー
私はもういいわーと思った。

分からない、私が元気になったらもう少し何かできるかもしれないけど…

そして40過ぎても親に囚われてるイタイ私ももう十分かなー
成人したらもう親のせいとか言うの変、もう自己責任、とか聞くけれど。

ちゃんとした反抗期、
親の価値観から自立するってのやってこなかったので、
これからかなと…

でも先日
「この間NHKで毒親の特集してたの見たんだけど、もしかして私って毒親なのかな?」と不安そうに母に聞かれて、
「母がそう感じたならそうかもねー」くらいに濁したけど、相変わらず何も変わらず。(きっとそんなことないよーって言ってもらいたかったんだろうけど)

近所のババ友に母が
「あなたの子育ては随分厳しかったわよねー、それでも子供たちがグレたりしなくてよかったわねー」と言われたらしく、
「私そんなに厳し過ぎたのかしら…ごめんね」とか言い出したので
「まぁ過ぎたことだし、今更どうしようもなくない?」とフォローしたら、
そのババ友に逆ギレし始めたり。

そんな感じなので、私が何か働きかけて、両親を変えたりするのはもう無理かなー
そんなパワー余ってたら子供と遊びたいな、という気持ち。
まずは自分が幸せになって余裕ができてからでないと、毒親に関わるのは危険だ。

ずっと母は傍若無人な父のお守りをして可哀想な人、それでも見捨てられない優しい人、
と思っていたけれど、
自分が親になってみたら、別の面が見えてきた、という話。

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藤凛子 (ふじりんこ)
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