金貨/ペンタクルの3
金貨/ペンタクルの3
大まかな意味(正位置の解釈)
教会か修道院の中で3人の立場の違う人物が建築図面を見ながら話し合いをしているようです。足場があることから左の人物は大工、トンスラ(キリスト教の修道士に見られる特殊な髪の刈り方のこと)があることから中央の人物は修道士、建築図面を持ち高価そうなマントを纏っていることから手前の人物はパトロンか商人であるようです。まだ設計図が持ち出されているということはこの教会は建設途中か修繕の途中なのでしょう。前のカードに当たる「金貨/ペンタクルの2」との関連を考えると、新しく建立されようとしているものであると見る方が自然と言えます。修道院や教会はその昔、困っている人々や病者、怪我人を救うための公共住宅、病院、そして研究施設を兼ねていた建物です。これを建てているということは何かの困りごとがある状況だと見ることができます。絵の色合いとしても灰色や黒色が強く、温かみが強いカードかと言われるとやや疑問符がつくカードで、現実に対処するために何か物質的なことに着手するという「金貨/ペンタクル」のドライさと堅実さをよく表したカードと言えます。また、何かを作り出すためには技術者や実行部隊、需要者(それを必要とする人のこと)、そしてお金を出す人物の3者が揃わなければならない本質を端的に示すカードです。
★大まかな意味:誰かと協力し合って事業に着手しある程度の成果が出ている状態(完成しているとは限らない/完成を示すカードが出ていれば完了しているものかもしれない)、関係者の利害調整が上手く行っている状態、何かの目的の完遂のために協力し合っているような状態
★人間関係/恋愛上の意味:ややドライでビジネスライクな関係、困りごとを解決するために一緒にいて協力するような色が強い関係や心境、まだまだ育ち始めたばかりの関係で拠り所が現実の問題解消にあるような状態
日常における物事との関連:建設計画、関係者の利害調整が上手く行っている事業、立場の違う人物(技術者、需要者、お金を出す人物)を巻き込んだ生産性のある会議
逆位置
逆位置になると、この計画はあまり上手く行ってなさそうです。関係者の間に対立があったり、技術者が賃金が足りないとストライキを起こしたり、パトロンの事業が上手く行かず資金供給がストップしたり、はたまた修道士自体が逃げ出してしまったり……。利害や価値観、最終形のイメージの不一致があるか事業を進めるための要素の欠落が関与していそうです。協力関係が上手く行かないのは「何が」欠けているからなのかは状況によりそうですが、士気が低くなってしまっていることは事実でしょう。それだけ気をつけてください。再起が可能だと良いのですが。
★大まかな意味:プロジェクトの中止や進捗の遅れ、関係者のいずれかにまつわるトラブル、転じて士気に傷がついているような状況
★人間関係/恋愛上の意味:協力することが難しい相手との関係、現実の問題解決には役者不足な関係、次のステップに進めない、惰性で現在の状態が継続しているような情熱、刺激、発展性のない状態
日常における物事との関連:プロジェクトの中止や進捗の遅れ、利害調整や事業継続のための条件が整わない状態、次のステップに進めない関係
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