金貨/ペンタクルのペイジ
金貨/ペンタクルのペイジ
大まかな意味(正位置の解釈)
黄金の空を背景に、裕福そうな装束を纏ったペイジがうっとりとした顔で一枚の金貨を見つめています。足元には花が咲いており、遠くにはよく肥えていそうな土の畑があります。遠景の山並みは青く、後ろに見えている森は広葉樹林であることから、このペイジが気候が穏やかな、実りに適した場所に居ることが伺えます。注意したいのは、この金貨を持つ人物がまだ年若く、また環境も荒れていないためお金を稼いだり維持したりすることの厳しさをまだ知らないであろうことです。この人物は富や豊かさというものの美しさを知り、それを得たいと考えている最中なのでしょう。まだ責任や法律関係の伴う事象などを任せるには頼りなさそうです。学ぶ意欲も勤勉さもありそうですが、頭に情熱を示す赤色の頭巾をかぶっていることから、この人物の原動力が計算によるものではなくお金や豊かさ、五感を刺激する享楽への愛である点は注意が必要です。もっとも、お金のかかることへの愛がないと長く険しく難しい、“豊かさ”を得るための「金貨/ペンタクル」の力が使いこなせないことは事実です。それも重要な資質として考えましょう。
★大まかな意味:富を得たいと考え始めた状態、資産運用やお金の管理を始めようとしている人物、お金の扱いについてはやや未熟な人物や状態、技量や学問を究めるにあたってメリットを見つめて希望を抱いている状態や人物、(転じて)自分の将来のために勉強を始めようとしている有望な学生など
★人間関係/恋愛上の意味:誠実さはあるものの相手のことをうっとりと見つめている状態、将来のために関係を築いておきたいような心境だが責任を負える能力があるかは他のカードとの組み合わせ次第、(対等な立場の友人同士の場合)関係を未来に向けて育てていきたいような子供らしい心境がある状態、(関係が遠い場合)将来への投資について夢みがちに考えていて関心が向いてない
日常における物事との関連:利益を目指して始まったばかりの企業や団体や計画、経理や調達などお金の管理が絡む部署の新人やそのような人物、利益についての見通しがやや甘いものの悪意はない人物や年若い人物、お金やブランド品に目がない年若いか気が若い人物
逆位置
逆位置になると、お金や豊かさ、将来への計画性に対するこのペイジの見通しの甘さや努力をしたがらない怠惰な性分が出てきます。楽して富を得たいとか、あるいは責任は伴わない利益の取得をしたいとか、そういったやや楽観的にすぎる思考回路が出てくるようです。「金貨/ペンタクル」の物語が示すように、お金や豊かさとは循環するものであり、確たる目的を持って使用されまた得られるもので、当然関係者を巻き込むからには責任が発生します。その辺りの煩雑さに対して無関心でいられるほど甘い世界ではないのですが、このペイジはそれらの要素を踏破しないまま甘い蜜だけ吸いたいような不実な部分があるでしょう。叩き直す必要がありそうです。
★大まかな意味:利益を享受することに関して見通しが甘く必要な努力をしない怠惰な人物(他のカードに比べ実力がない分実害が少ないかもしれません)、利益が得られないと子供っぽく拗ねてしまう状態、何事も楽をしようとしすぎる状態、利益にまつわる責任を放棄したがる人物、怠惰な学生など
★人間関係/恋愛上の意味:長期的な関係を育むには責任能力や意識が欠落している人物、そもそも長期的な計画を立てることに向いていなかったり訓練が足りていない人物、面倒な部分は相手に頼りきりの状態なのに自覚がない性質の悪さ、場合によっては甘い蜜を吸うだけ吸って貢献しない人物や状態など
日常における物事との関連:資質はあるものの育てるにあたってやや自分への厳しさが足りず扱いが難しい後輩や未熟な人物、学級崩壊気味のクラスルーム、過干渉な両親の下で育てられた裕福で資質はあるが甘えたな子供など
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