棒/ワンドの８

棒/ワンドの８

大まかな意味（正位置の解釈）

　　棒/ワンドのスートの中で唯一人物が描かれていないカードです。8本の棍棒が整然と並び、未来を示す右側に向かって滑空しているようです。一斉に放たれた矢や投げ槍が追い風を受けて素早く飛ぶように、迅速に物事が進行していく様を表すカードです。そもそも矢を射って棍棒を投げることができる状況自体が恵まれている（潤沢な資金や武器を調達する機会があった）と言えますが、必ずしも命中するとは限りません。これらが真っ直ぐ相手に向かって飛んでいく状態は的を得ることや目的の達成に非常に有利だと言えます――狙った場所に降り注ぐ可能性が高いと示唆されているのですから。仮にこれが「棒/ワンドの7」の絵の追っ手側（6本の棒/ワンドを突き出している側）の作戦行動を描いたものだとしたら、強力な敵の反撃がない状態で一斉攻撃を仕掛け、無類の好機を描いたものだと言えるでしょう。チャンピオンを座から追い落とし、自らが成り代わるのも時間の問題と言えそうです。
　★大まかな意味：好機、物事の迅速な進行、幸運が舞い込むこと、予想よりも早いスピードで物事が望む方向へ動くこと
　★人間関係/恋愛上の意味：連絡をしたいような心境、早く会いたいような心理状態、とにかく一緒にいて楽しい（関係が遠い場合）予期せぬ便りを受けてその相手方と話し込んでいる
　日常における物事との関連：予期せぬ良い便りが舞い込む、懸賞の当選など降って湧いたような幸運、映画ならば娯楽映画、時間が過ぎるのが速いと感じるような一日

逆位置

　　正位置では何人にも縛られずに進行していた事態が停滞を見せそうです。自分に非のない事情で物事が思うように進まなくなる暗示があります。相手の反撃や、あるいは一途に飛んでいく矢が妨害されるようなことがあるかもしれません。正位置の時とは異なり、停滞や時間がかかること、思うようにいかない状況を示唆します。
　★大まかな意味：不運、妨害の存在、目に見えない力に阻まれること、目的の達成までに時間がかかること、（他のカードとの組み合わせによっては）挫折や長期の計画凍結
　★人間関係/恋愛上の意味：停滞、前に進みたくない、気が進まない、相手に対して不満がある、気持ちが向かっていかない事情がある、人間関係どころではない妨害を受けている
　日常における物事との関連：自分ではコントロールできない事情で物事が停滞すること、恐慌や疫病凶作天変地異などの人災/災害も暗示しうる、悪い知らせ