金貨/ペンタクルの4
金貨/ペンタクルの4
大まかな意味(正位置の解釈)
豊かな都市を背景に、恐らく城塞の展望台の上で冠を戴きマントを纏った人物が金貨を1つ頭に乗せ、1つは胸に抱き、2つは両足で踏みつけて誰にも渡さないようにしている様子が描かれています。表情は険しく、富を独占しようという姿勢がありありと伝わってきます。自分が築き上げたもの、自分が現在手にしているものをどうしても他人に渡したくなく、守り抜きたいのでしょう。一銭も損はしたくないというような頑なな姿勢が見て取れるようです。我が身と財産が可愛いのでしょう。気持ちは分かりますが、富とは循環するもの。一番の損は盲目的に現状にしがみつくことです。変化に適応できない企業がいずれは淘汰されて行くのと同じです。
★大まかな意味:守りに入っている心境、自分の持っている財を他人と共有したくない心が狭くなっている状態、ケチな状態、経済的にもプロジェクトの保守や維持に向けて動いている状態、損は出すまいとしている状態
★人間関係/恋愛上の意味:独占欲や束縛が強い状態、誰にも渡すまいと周囲に目を光らせている状態、(関係が成立していない場合)心を開いていない、今は自分が一番可愛い、(関係が険悪な場合)自分の心を守って見せまい渡すまいとしている、(占った対象が親などの養育者である場合)過保護や厳しすぎる門限など
日常における物事との関連:ケチな人物、ケチな状態、財産はあるのに出し惜しみをする関係者、保守的な組織や企業、過保護かつ過干渉な親、独占欲や束縛心の強い恋人
逆位置
逆位置になると、この男は自分の手からこぼれていく金貨を拾い集めるのに躍起になるでしょう。失っていくものだからこそ余計に愛おしく感じられ、それに対する悪鬼のような執着を見せることもあるかもしれません。富や人間関係というものはまた築けるものなのに、これが唯一のものだと思い込んで手を伸ばし続けるのかもしれません。大切だと思っていたものが我が手から溢れることで余計に心がそれを求めるか、あるいはカードによってはこの男にあった過剰な執着心は払われて行くかもしれません。損をする時は損をする時だと割り切って損切りをして次に行けばいいのですが、それをしないでしがみついていると損失が膨れ上がることは……次の「金貨/ペンタクルの5」で学ぶべきことかもしれません。
★大まかな意味:損をしつつもしがみついている状況、損切りをするべきなのにできていない、損をしているからこそ執着心が強まっている
★人間関係/恋愛上の意味:相手の心が離れているような気がするだけに余計に束縛心が出ている状態、今ある立場にしがみついている状態、失いかけている関係や心に対する強い執心、(関係が成立していない場合)そもそも興味がない/別のことを失うまいと必死に追いかけている、(執着されている側が相手の心境を占った場合)かなり病的なストーカー気質に陥っている
日常における物事との関連:価値が下がってきているもの、価値が下がってきているものを手放していない状態、我が身可愛さから病的に相手に執着している
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