LSE大学院記🇬🇧| Week 3「うさぎと亀：亀はどう歩むべきか」

今週の出来事・思ったこと

スーパーにはカボチャとクリスマスが顔をだす、秋・冬に知らぬ間に足を突っ込む季節になったようです。一日いろいろあってそれなりに長く感じるはず、何ですが年々すごい勢いで時間が経っていきます。（どんなに抗えないので流れに乗るしかないのですが）

人生初のカボチャ狩り
（置く場所がないので鑑賞して帰りました）

大学側の想像よりもキャリアサポートが厚く（逆に言うとサポートしないと新卒や職務経験があったとしてもこの国で仕事を探すのが難しいと言うことを示していますが）、ネットワーキングから業界特化型の説明会、アルムナイイベントなど毎日何かを探せば出てくるくらい、逆に言えば生徒を惑わしかねないくらいの量のイベントがあります。

兎にも角にも個人的に転職活動は避けられない道筋なので、LinkdInの使い方や職歴ありのCVの書き方セッションに参加してみました。自分のCVは向き合うまでに労力がいて後回し後回し（結果やらない）となることが多かったので、アップデートする良い機会になりました。

また、日本と比べてもやはりネットワーキングイベントの種類・回数が圧倒的に多く同じコースの卒業生のセッションもコースとして（単位はもらえませんが）用意してあり、しきりに「ネットワーキングを！繋がりを大事に！」と言うのはどこに行っても聞かれる言葉でした。個人的にネットワーキングが得意か、と聞かれると何ともなところはありますが、一期一会のご縁を大切に緩く長く繋がれる関係性を作ること、目指す状態に持っていけるような丁寧なコミュニケーションの必要性を改めて感じました。

セミナーで発言できない問題：まだまだ修行が必要なようで
初っ端から嘆いているこの問題ですが、Study Groupをクラスメイトと作ったり、友人を捕まえて私の「何故何コーナー」にお付き合いいただいたりして、多少は（本当にちょっとだけ）改善したような気がします。

具体的には、発言できない時でもディスカッションが向かっている矛先が問いに対して沿っているのか考えたり、他のクラスメイトの意見が自分とどう違うのかをすこーしずつ考えられるようになりました。Readingは鬼門すぎるので毎回読むたびに違う世界に旅しそうにもなりますが、読む量に対してかかるスピードや読むコツはアカデミックアドバイザーや大学側のイベント・友人のアドバイスで何となくの形は少しずつ（とはいえ全然進歩はない）どうすれば良いかは体当たり戦で（１ミリずつ）わかってきたような気がします。

中身を噛み砕いて理解して相手の発言に対して返すと言うことがきちんと体系化できていない（一つの行為に集中してしまい自分の思考や相手への質問がおざなりになる）ので「批判的思考を持つ」のは現状近くはありませんが、「自分がどんな疑問を持って読むべきかを考えた上で」「主訴は何か」を理解することをまずは最低限として目指そうと思います。

*以下は私が個人的に授業で面白かったな、と思った部分を抜粋してアウトプットの連取の一環でつらつらと書いています。（自分で理解した内容を記載しているまでですので誤記載等の可能性もあります、温かい目でご覧ください）

注意書き

授業📝： Business Strategy, Management and Analytics

今回はマイケルポーターのFive Forcesをメインに事業を始めるにあたっての市場分析をするためのフレームワークや考え方を実例を通してみていきました。

• Five Forces：業界（市場）介入に参入する際に5つの競争要員としてRivalry among established firms（既存の企業とのライバル性）・Bargaining power of buyers（買い手側の交渉力）・Bargaining power of suppliers（売り手側の交渉力）・Risk of entry by potential competitors（新規参入の脅威）・Threat of substitute products（代替品の脅威）合わせて5つで分析してみてどんな脅威が現状考えられるのかをみていきました。特に世界的にも知られている製品やサービスとして成熟しているものは、新規参入したとしても難しいよね、と言うのを企業例を基にみていきました。

授業📝： Foundation of HRM

Strategic Human Resource Managementに関する授業で、フレームワークと学術的な裏付けがどのようなものがあるかを見ていきました。フレームワークは割とこれまでもみてきたことは多少あったのですが、横並びにしてみるとそれぞれの主張やそれを裏付ける過程があって（覚えられるかはさておき）面白いなと思いました。

• Contingency/Best-fit framework: どのようなHRの慣習がフィットするかは、それぞれの組織の外的（社会的・政治的・法的・経済的な枠組み）・内的要因（ビジネス戦略・組織文化）にフィットするように変えていくべきだとしたもの。隣の青々とした芝生で行われている施策が必ずしも自分の組織の中で適合するかはまた別である場合もありますね。

授業📝： Organisational Behaviour

性格と個人の関連性に関する授業でした（コンセプトとしては興味深いのですが、実際に実務で活用するとなった時に（私の解像度が甘々なのが原因なのですが）なかなかイメージしにくいなと言うのが現在の印象です。

• The Big Five "OCEAN"（ビッグファイブ）：人間の性格要素は5つ→Extraversion（外向性）・Agreeableness（協調性）・ Conscientiousness（誠実性）・Neuroticism (Emotional stability：神経症傾向・感情安定性)・Openness（開放性）の要素から成り立つとした定義のこと。血液型占いや心理テストのように1つの強い要素に各人が振り分けられるわけではなく、5つの要素でどの性格要素が高いのか（低いのか）を知り性格特性を分析していくものです。性格を判断するフレームワークやツールはモチベーション・パフォーマンス管理、在職期間延ばすことや生産性を上げることにも役立つとのポジティブな声がある一方、調査方法による結果の揺れなど、完全性の高いものではない・学術的な根拠に基づいていないと言う点も指摘されています。日本でも心理テスト（MBTIなど）は職場のチームビルディングなどに用いられることもあるのではないでしょうか。明暗の両面を理解した上で使うことが改めて重要だなと認識しました。

うさぎと亀における亀の歩み方：亀はどう足掻いても🐢

お困りごとに正解があったら今のところ苦労はしていないはず、なのですが現実はそんなに甘くなく。個人的には（何の平均値から出しているんだという話ですが）要領が全くもってよろしくないので（特に初めの方は顕著）毎度何かをやるたびに🐢だなと痛感しています。

あまりのポンコツぶりと周りの歩みと飲み込みの速さに非常にネガティブになりかけることもたまにあるのですが、これまでで「焦ったとて叫んだとて何も変わらないし勿体無い」と言うのは体験済みですし、結論としては「正解は自分の中でしかわからない」ので周りの優しさに全力で甘えてしまう時もありますが、時間が人よりかかったとしても自分なりのやり方をあと少し探していこうと思います。

大学としては色んなリソースや相談窓口も用意されていて「メンタルヘルス」に重きを置いたサポートが充実している理由が薄らわかる気がします。（読んでも読んでも終わらない）

来週までは一旦学業に一定の比重を置いて過ごしてみて、また来週から少しずつバランスと日々の戦略を立てていきたいなと思っています。

亀には亀なりの歩みや遅咲きの気づきがあると信じて🐢