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彼の作品の晩年の頂点はやはり「async」だと言えそう。「坂本龍一 | 音を視る 時を聴く」@東京現代美術館

1月2日からオープンしているという事で、
木場の東京現代美術館で、昨年末から開催中の
「坂本龍一 | 音を視る 時を聴く」に行って来ました。外国人も含む多くのお客さんで混んでました。ダムタイプとのコラボが多く、一昨年より、京都、初台、八重洲などで観た記憶があるインスタレーションが多く展示されていました。
現代芸術、現代音楽、フィールド・レコーディングをこれだけ多くの人達に届けた事は素晴らしいと思います。


 彼の作品の晩年の頂点はやはり「async」だと言えそうで、インスタレーションだけではなく、その制作過程でインスピレーションを得た書籍や写真集そして映画が展示されており、そこにはタルコフスキー監督の「鏡」「惑星ソラリス」「サクリファイス」そしてベルトリッチ監督で彼が音楽を担当した「シェルタリング・スカイ」のDVDや原作者ポール・ボウルズの著作 そしてライアル・ワトソン「水の惑星」の写真集などもありました。

やはりご自分の死を意識し、より現代音楽やフィールドレコーディングというバックグランドに戻り、宗教音楽のような作品の背景を知る事ができました。


彼が学生時代に過ごした「政治の季節」から現在までの活動を総括して欲しかったのですが、80年代からの雑誌の展示もありましたが、彼の学生運動、現代音楽、スタジオミュージシャン、そしてYMOの時代はほとんどなく、そこは残念でした。
また新しいものをドンドン取り入れて来た彼が権威となり、今メディア化しているのは、パラドックスな気もします。





大量のグッズが並べられ、ビックビジネスになっている感があり、インバウンド価格のギフトショップも大盛況でした。

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