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表現者として自分の強みと新しい喜びの体感知【RingNeという大きなイベントにクリエイターとして関わって】

少し前にはなるんですが、RingNeというイベントで土還の儀のコンテンツディレクターとして、1つの体験型コンテンツを形にさせて頂いた。

「クリエイターとしてのしのぶを見てみたい!」

旧友澤海渡からの急な誘いから始まった僕の新しい挑戦
今まで教育しかやってこなかった自分にとっては未知のエンタメの世界

正直戸惑いがなかった訳でもない
でも、面白さが勝ったのも本音である
そしてやるからには徹底的にいつもと違う動きがしたかった
それはマネジメントせずにクリエイターに専念するというものだ

僕は何かのコンテンツを作るときは無意識のうちに全体のバランスを取ってしまうし、マネジメント側に回ることが多いからこそ、作ることに集中することができないでいた

教員という生き方をしてきたからなのか、自分の特性なのかわからないが、全体を気にしないで振り切って作るという行為に苦手意識があった
その一方で憧れもあった
僕が尊敬するアーティストのみんなはもちろん全体のバランスとも調整しているが、作るという行為に対して、本当に真摯に向き合っていて、その姿に対して憧れをもっていた

だからこそ、今回はできる限り事前の準備段階では全体のことに関わらないようにした
打ち合わせは極力参加せず、自分が作りたいものに集中した
環境要因でどうしてもやりたいことができず、2回ほど企画がまっさらになってしまった時には絶望したが、そこはいい経験だった
そんな関わり方を許してくれた運営の皆には今でも感謝の気持ちが大きい
当日までサポートしてくれてありがとう

そして前日準備に当日の朝から南足柄の山の中に籠った
変更が多かったために、自分が作ってきたコンテンツを実際に形にできたのが前日でかなり焦ったが、それでもリハーサルを何回も重ねるうちに目指したい方向が明確になってきた

夜になり、当日に向けて早めに寝て、目覚めた朝
予想以上の大雨に朝から臨機応変のオンパレードだった
その中でも決断をしていく責任者
内容の急遽の変更にも対応していく演者
世界観を作るために走る運営
本当にみんなができることを形にするために汗をかいていた
それは僕は知らないかっこいい大人の姿だった
素直に尊敬したし、この人のやりたいを形にしたいと心が叫んでた

だから僕は走っていた
僕はどこまで行っても泥臭いのだ
アクシデントの中でも全体を把握し、できることをメンバーに伝え動かす
現場監督みたいな振る舞いは染み付いたものだと感じざるをえなかった
だけど、僕の最大の強みは人だ
ここまで頑張ってきた多くの人の想いを形にしたい
そう思うと、走ることも、汗をかくことも厭わない
この想いがクリエイターという文脈だけだと自己主張を妨げるんだが
全体をマネジメントし、進める時には、相性がいいのだ

そして、雨の落ち着きと共に輪廻はスタートした

僕は人が死後植物になることから、植物への信仰や植物になろうとする宗教「ダイアンサツ」を強く信仰し、誰よりも植物になることへの憧れをもつ「しのぶくん」というキャラクターだった


どこか幼く無邪気な振る舞いと狂気染みた発言
「あなたはどんな植物になりたいの?」
憧れや宗教心を何一つ隠さない純粋無垢な姿勢
その一途さ故に、自分が選ばれなかったことへの怒り
そんなコンセプトから一人だけ白とは対局の真っ黒なローブを身に纏う
誰よりも純粋に修行を向き合おうとする姿勢
ダイアンサツという宗教に興味を持ってもらってくれたことに感謝とそして何より嬉しいから参加者と接する時はどこまでも笑顔で接する
どんな人が来てくれたか気になってスキップしながら挨拶しにいく

しのぶくんに声をかけてくれた人だけだできる「土環の儀」
植物になりたい人達が、五感しかもっていない人間の体から離れ、植物の二十以上ある感覚を目覚めさせる修行
そして、根になることで、人間界の繋がりとは異なる繋がりを体感する修行
本来であれば三日三晩かけて土に全身を埋まりながら、フルコースを食べたり、最高の音楽を聞いてり、五感を最大限味わうと共に、新しい感覚を目覚めさしていく修行をやっている(本当はこれがやりたかった)が、それが初心者には厳しいから(イベントとして成立させる上で困難であった)、入門編の入門編という形で簡易化したものを今回のイベントでは行うことになった



内容としては、
それぞれがリラックス一番姿勢で、10分間瞑想を行うというものだ
通常の瞑想と違うのは、自分の体の周りに少しずつ木の枝が置かれていくというものだ
これは土の中に入った根になるというコンセプトのため、自分の体が根になって、その周りに他の根が広がり、繋がっている感覚を再現するためのものだ
また人間の情報収集の80%を占める視覚を遮断することで、重力を感じ、枝の重さも感じやすくした
また誘導瞑想の要素を取り入れて、植物の時間感覚や繋がりの知識、自分の体の感覚に向き合うように言葉かけを行った



儀式を終えた参加者からは
「時間があっという間に感じて、植物はこんな風に時間を過ごしているんじゃないかと思えた」
「最初は枝が異物のように感じたけど、途中から温かく感じられるになった」
「いつもとは違う繋がりを感じられた」
と素直に言ってもらえたのはうれしかった

さて、ここまでやり終えてみていつもは感じられない感動があった

人生で初めてファンアートを描いてもらえた(黒色のフードが僕)

本当に嬉しかった
メインキャラじゃない僕が、あの空間づくりに貢献できていた
それを認めてもらえたようで嬉しかった
そして、それ以上に表現者として表現されたものが誰かの胸の中に残る
今までに経験したことがない高揚感がそこにはあった
教育者では味われない未知の感覚だった

あと、このイベントの核となる物語を書いた体験作家のアメミヤユウさんがイベント後に書いた物語に僕の土還の儀の写真が使ってもらえていて
本当に嬉しくて世界観の一部にちゃんとなれていたんだとすごくホッとしたし、どこか報われた気がした

今回のイベントを通してクリエイターとしての小泉志信の強みが3つ明らかになった

1つは世界観を理解するスピードの速さだ
元々教員だったから、たくさん訓練してきたことが活きてきているのか、教材理解のスピードが圧倒的に早い
今回の修行も物語の設定を聞いた時点ですぐに思いついていた
それはしのぶくんの設定もだ
たぶん誰かのやりたいを理解することも、その想いを具現化するのが得意なようだ

次に、没入感だ
しのぶくんというキャラクターに入ると世界がしのぶくんの視点で見える
振舞いも言動も変わる
俺はあんなにずっとスキップして山道をあるかない
スイッチが入ると世界が教育者と視点から180度変わる
教員は多くに役割を演じることが多いのだ
それが影響しているのか、役割を与えられると変わるのだ



最後に、全体を俯瞰する振舞い
全体のバランスが良く見えるから世界観を崩さないように振舞えるのだ
参加者ががっかりしないように
世界に没入したままでいられるように刺激や場をコントロールする
クラスの子の学びを作っていくように相手の思考に寄り添い場の状態に合わせる
無意識の内にやれるのは癖なんだと思う

最後にこんな経験ができたのはたった一人の未経験者に土環の儀というコンテンツを担当させてくれた運営の皆さんがいたからだ
たくさんお世話になった人はいるのだが、時間の関係で5人にだけ感謝を言わせて欲しい

さわかいと
君の一言がなければこの経験はできなかったと思う
改めて感謝を伝えたい
たぶん俺は表現者としてはまだまだ粗削りなところも多く、適正で言うとアーティストよりクリエイターなんだとも思う
ここまで言語化できたのは君がこの場をくれたからだ
プロフェッショナルの関係者の皆さんに最後まで敬意を払い
心の底から感動できるところは人として本当に魅力的だよ
やり切る姿が本当にかっこよかった
少しだけ惚れた



せいちゃん
せいちゃんの可能性の大きさを再認識すると共に
戦友として、新たな一面が見れて嬉しかった
俺にはできないことが君にはたくさんできることを再確認したし
最後までやり遂げる姿勢を見れて刺激になったよ
最後に飲んだビール美味かったな
またああいう酒を飲んでいきたいな



さかきさん
人として心から尊敬している人
どうしたらあなたみたいな振る舞いができるのか知りたくなったし
少し憧れという言葉を添えさせて頂く
あなたが俺を面白がってくれなかったら今回みたいな関りはできなかった
本当に俺を信じてくれてありがとう
みんなを非日常の世界に連れて行けたかな?
一緒に作品を作れたことが幸せでした

むっちゃん
わがままな俺を最後まで面倒見てくれてありがとう
本当は一番当日楽しみたかったと思うのに
全体のために最後まで汗をかいてくれてありがとう
そんなむっちゃんだから、むっちゃんのために全力で汗をかこうって思えたよ
あなたがいなかったら俺もあそこまで我武者羅にならなかった
温かさをありがとう
たくさん迷惑かけてごめんね

さわのよめ
当日までめっちゃがんばっていたことも知っているけど
個人的には、実之間で世界観を共に作った同志として
心からねぎらいの言葉を伝えたい
あなたがいなかったらあの空間は作れなかった
戦友よ、同じ時間で感じ取って動いてくれて本当にありがとう
これからにめっちゃ期待してる

P.S これからも表現者の道は続くので、これからもよろしくね

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小泉しのぶ(小学校教諭×起業家→教育委員会×起業家 )
サポートして頂いたもの、全て教材の作成費用等の子供たちのために使わせて頂きます。