僕は何者なんだ
おはようございます。もう何年も前、日本でもレミゼラブルが映画で公開された。
映画の中で主人公のジャン・バルジャンは俺は何者なんだ、俺は何者なんだ、と何度も問いかけていた。
俺は何者なんだ、と問い続けるその姿が自分と重なった。ずっと逃げてきたこの問いと真剣に向き合うときが来てしまったのだ。
Who am I 俺は何者なんだ?
俺は勉強ができる男だ。大企業にも就職できた男だ。しっかり目標に向かって歩める男だ。
本当にそうか?
俺は何者なんだ?
お前は仕事全くできなかったじゃないか。
それでうつにもなった男じゃないか。
違う、あれは仕事内容が合わなかっただけだ。
うつでもない。
俺はうつの研究をしていた男だぞ。
仕事を辞めるためにうつのふりをしていただけだ。
本当にそうか?
俺は何者なんだ?
本当にそれがお前か?
やめろ!!
この人生20数年は大企業に入るために頑張ってきたんだ。
仕事ができないと認めることは
これまでの人生全てを否定することだ。
仕事ができないと認めることは
これまで支えてくれた素晴らしい友や彼女や両親、その全てを否定することだ。
そんなことはできないんだ!!
本当にそうか?
俺は何者なんだ?
本当に本当にそれがお前か?
わかった、認める。
認めてこれまでの人生全て受け入れてやる。
その辛さに耐えきれなくてその先に死が待っていようとも。
僕は何者なんだ?
僕は勉強はできたが、仕事はできなかった。
あの時、確かに僕はうつだった。
あの時、僕は沢山の人を裏切り、傷つけた。
それが僕だ。
弱い。
何者でもない。
それが僕だ。
初めて自分と真剣に向き合い、自分の弱さを認めた。
そしてこれまでに経験したことないくらい泣いた。
泣き続けた。
その先には死が待っていてくれると思っていた。
でもその先にあったのは無だった。
色は無い、匂いも音も無い世界。でも確かに存在している。
そこにあるのはただの無だったが、ここから僕の人生は始まったんだ。
そしてほらごらん。
今は世界が色づいている。
そうだ。
これからは僕が無の世界に生きている人の色になろう。
その色は汚れた泥色でも何色でもいい。
ここまで読んでいただきありがとうございます。