平凡な主婦、家が好き。そして料理好きに拍車かかる。
平和平凡おうち大好き人間
大阪で生まれ、結婚するまで実家暮らし。
家族が大好き末っ子。自分で言うのもなんだが愛情をいっぱいにうけて育ってきたと思う。結婚を機に29歳で上京し、31歳で息子を出産。
第二の住処は夫との共同作品(大げさ)
息子が1歳になったころ、子育てのしやすさや住みやすさを求めて横浜へ引っ越してきた。私たちにとっての「住みやすさ」を意味するものには家の空間のことも含まれていた。
夫はインテリアや建物が好きで、設計の仕事をしている。これを機に自分たちの好きな空間を手に入れるぞ、と奮起した私たち。内見・打合せ・契約・引っ越し・転入後の手続き諸々に追われる慌ただしい日々を、1歳の暴れん坊息子を抱えながら全力投球で走り抜けた。
夫は仕事を済ませると夜な夜な新居になるであろう図面とにらめっこし、リモートで設計士と打ち合わせの日々。仕事柄見えてしまうものが多く、正直ワクワクできることは少なかったと思う。逆に私はというと「このキッチンにこの食洗器だけは絶対譲れない。あと予算もね。」とだけ夫と設計士に託してワクワクしていた。今思えばなんちゅう嫁・・スマン。
夫婦になり結婚式を挙げ子どもが生まれ、これまでも大きなイベントを乗り越えてきたが、家づくりはそれのどれとも違う大掛かりで大変な共同作業だった。もちろんあきらめた部分はたくさんあるけれど、今ではただただ毎日が楽しい。家で過ごすことがさらに大好きになった。
嫁、料理好きに拍車かかる。
一目ぼれしてから一度も決心が揺らぐことがなかったキッチン、オールステンレスの「グラッド45」。引っ越してきて3年目になる今でも惚れ惚れするほど気に入っている。収納が単純すぎるとか指紋が目立つとか色々挙げられるが、そんなことはどうでもいいのだ。ただただ美しく、作業台が広い。私の料理好きに拍車をかけるにはこのキッチンは充分すぎるほど完璧だった。
元々料理は好きだったが、毎日の3食さえ全く苦にはならなくなった。作りますともいくらでも!てな感じに。ありがたいことにリモートワークゆえにキッチンに立てる時間が多く、それも料理を楽しめる要因を多く占めていた
。
数か月に一度は友人家族を招いて料理をふるまうこともあり、喜んでもらえると何にも代えがたい幸福感を覚えるようになった。
「どんなメニューにしよう」「こんな味付け・組み合わせにしたらええんちゃうか」「季節の野菜を入れたいな」思考を巡らせてスーパーに足を運ぶのが何より楽しい。
「じゃまくさい」の壁は越えられない
人間とはぜいたくなもので、満たされると次を考える。自分の時間が確保できるようになってきたとき、将来のために副業をしてみようとか専門的な勉強をしてみようとか、余力を何かに使いたくなってきた。
しかし、この3年間いろんな思いを巡らせてみては本気で取り組むまでには至らなかった。なんだか興味が中途半端なものは、正直「じゃまくさい」のだ。
お金をもらえなくても毎日やりたいこと
毎日献立を考える。週に何回かスーパーに行って肩が千切れるほどの荷物を抱えて帰る。調理をする。片づける。そして時々、とっておきの調理器具や器を手に入れて胸をときめかせる。私にとってはこれが「お金をもらえなくてもやり続けたいこと」なのだと気が付いた。
何も特別なことじゃないし、何に活かせるかも分からない。
___ 服が好き。本が好き。旅行が好き。誰もが持っている特別な「好き」。私にとってはそれが日常に紛れ込んでいる「料理」だった。紛れ込みすぎて、義務との境目が分からなくなっていたのだと思う。それに気が付いた私のこれからを綴っていこうと思う。