7月1日 マイバックペイジズ 講談さろん後記


今日は三か月に一度の靭公園側の洋服屋さん、セントオーディンでの師匠の会。

確か、2年前の7月。この会に観客として足を運んだ気がする。
師匠の演目は確か「応挙と幽霊」だった。
まだ講談を全然見てなかった僕だったが、かなり愉快な話だと思った。
他の人のを拝聴するとあまり愉快な感じではなく、ちょっと因果めいた怪談で驚いた。

あれから2年だ。
弟子入りを志願してから2年以上が経っている訳だけれど、なんだかそんな感じがしない。
かなり密な日々だった気がする。
この感染症緊急事態宣言中は日々の濃度が薄まっていたけれど、また濃くなってきている感じがする。
「この濃さこの濃さ」と思いながら夜に眠り、朝に起きたりしている。

午前中には家を出て本町までやってくる。
お気に入りのカフェーで作業をする。
師匠の出演されるイベントの企画書だ。何やら市に提出しなければならない、ということで、肩に力が入ってどうにもうまく書けない。
合計1200文字くらいのものなので、この後記のテンションで行けばスラスラと書いて、はい、おしまい、という感じだと思ったが、全然。

まず、です・ます調で書くのか、である・だ調で書くのかがわからないし、真面目に説明をする、ということをこれまでやってきた経験があまり無く、そのあたりの論の進め方も難しい。
企画の目的の所に
「つまり○○という魂胆です」
などと書いてしまい、これではいかん、悪の結社の悪企画ではないか。と思ったりして他の言葉を捜す。
何せ、公に出すための文章だ。
虚飾やはったり、わざと冗長な文章を書いて見せる、もってまわった文章を書いて楽しむ、思いつきで嘘を書く、などの普段のクセをを排して書かなければならない。
それでいてしっかりと大義も記さなければならない。
普段余程僕は大義の無い文章を書いているのだな、ということが判った。

大義のある文章を書くには、毎日書いているこの後記からもうちょっと大義を持たせなきゃだめだろう。でも大義ってなんだろうか。
そう考えるとそこらへんを学べるのが講談だろう。赤穂義士伝とか。奉行が裁くタイプの、政談もの、的なやつとか。
毎週師匠とさせていただいている立川文庫、猿飛佐助も霧隠才蔵も三好清海入道も大義の為にその力を使っている場合が多い(けど彼らは命一杯暴れたいから大義ってことにしたりする場合も多い。そこはすごく好きだ)な。
応挙と幽霊も、愉快、と思って聴いていては駄目だ。大義を感じなければ。

勉強、勉強だ。

17時半に会場入りさせていただいて、準備を進める。
師匠も来られて開演。

今日
僕は前座で「玉田玉山物語 モスバーガーアイスコーヒーLサイズ」をさせていただいた。
モスバーガーでアイスコーヒーがでかずぎた、というだけの話だ。楽しくさせていただいた。大義は、無かったかも。

その後師匠が出られて、今日初めてZOOMをされた顛末を。40分くらいフリートーク。
会場大いに盛り上がって中入り。

中入り後は「ベートーヴェン物語」。ベートーヴェンの人生を一気に語る。
途中、師匠のアイコンタクトと、講談の雰囲気で、ベートヴェン作曲のBGMを入れたりする。玉山のできない感じが何度か出てしまった。悔しい。
僕も師匠の講談も途中で呼んでいただいて、この前動画で撮影した「文字は綺麗に書いた方がいい」というベートーヴェンの講談をさせていただいた。

終演したのは21時前。
そこから師匠とご一緒させていただいて梅田へ、
明日はお休み。もう明日の作戦は立っているぞ。

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