7月23日 旭堂南陵独演会後記


昨夜はどうにも暑く、クーラーが故障しているわが部屋ではどうにも眠れなかった。
暑さゆえに何度も目を覚ます、というのはあまり気分の良いものではない。
というよりも暑すぎて熟睡できないのだ。うつらうつらとしながら夜をやり過ごすほかはない。
妻の部屋にはクーラーがあるので、夜半に移動したのだが、妻は暑がりなので妻の部屋のクーラーが効きすぎている。
冷房観の違いが大きすぎてここでもあまり眠ることはできない。

朝になると眠ったのか眠っていないのか判然とせず、汗がTシャツを濡らしているばかり。
決して良い立ち上がりとは言えない。

午前中には家を出て、日本橋までやってくる。
いわゆる大阪のミナミ地域だ。
感染症騒動以降ミナミに来ることはほとんどなかったので、少し周辺を歩いてみた。
とにかく人が少なく、閑散。店も閉まりがちだった。心配になるくらい。
観光客が多い地だったんだな、と改めて。
そういう意味でわが自宅のある十三は観光客を全くあてにせずに地元沿線民が歓楽街で金を落とすスタイルを貫徹しているので、にぎやかの取り戻しも早かったように思う。

ミナミの猥雑さと喧騒と一年中縁日のような感じは、たまに訪れた時に楽しいものだったので、早く元通りになってほしい。

歩いている途中「文学賞メッタ斬りスペシャル 結果編」を聞く。
今回の芥川賞・直木賞についての書評家の人たちのトーク。
何回も笑う。候補作なんか読んでないのに。
真田幸村を知らない人にも真田幸村の話を楽しんでもらうコツとかを盗み取れればよかったのだけれど、楽しく聞いているうちに終わってしまった。

15時前に師匠と合流して国立文楽劇場へ。
文楽劇場へ入ったけれど、特にすることがない玉田家。
師匠に講談の稽古をつけていただくことができた、すごくラッキーだった。

18時に開場をする。
今日は南陵先生は入院中なので電話出演。
まずそのことを筆頭弟子の小南陵先生が説明されてからの開演になった。
番組は

「三方ヶ原の物見」旭堂南喜
「人体模型の父 各務文献」 旭堂南照
「大塩の謎解き」 玉田玉秀斎
「碁石」旭堂小南陵
「はてなの茶碗」旭堂南陵
「太閤の風流」旭堂南陵

という流れだった。
南陵一門がほとんど集まっていた。
いつも玉田家にいるので、南陵一門は大きい一門だなあ、と思う。
例えば太鼓をたたく人、受付をする人を配置すると玉田家では講談をする人がいなくなってしまう。でも南陵一門はそうではない。楽屋番もオンライン担当も連絡係もいる。講談をする人も引きも切らない。
僕なんて楽屋にいたけどほとんど役目がなかった。
人数が多いというのは強さだと思う。そしてその強さは代替が効きにくい。
文楽劇場で滞りなく会が進行するということのすごさ。

公演終わって帰り道、師匠といろいろな話を。
玉田家ではオンラインでこそ面白い講談の企画、を考え始めました。

また何かお知らせするときも来ると思います。


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