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10月14日 ドラゴンハットイベント後記


今日は師匠は滋賀県竜王町でのお仕事。
ドラゴンハット、という全天候型運動施設での産業博覧会で講談のステージ。
近江牛講談を前編と後編に分けて30分づつ語られるという内容。

野洲駅に朝10時に集合。
駅で師匠をお待ちしている間、様子を探る。
案内板を見ると野洲では銅鐸が多数出土しているらしく、銅鐸のゆるキャラも活躍している。
キャラの名前は「ドウタクくん」というそうだ。
どうしたって「ドウタくん」にしたくなりそうなものだけれど、踏みとどまって「ドウタクくん」にしている所に誠意と矜持と生真面目さを感じて好きになる。写真も撮る。

師匠と合流させていただいて会場のドラゴンハットへ。
移動のタクシーの運転手の方が中島らもさんに話し方が似ていて笑ってしまう。
曰く「滋賀ナンバーはね、京都でバカにされよるんです。プレートの滋賀っていう漢字が、ゲジゲジみたいやから、滋賀のゲジゲジ、言うて」ということだった。
また運転手さんによると、野洲市には「野洲のおっさん」というゆるキャラもいるらしい。
野洲のゆるキャラセンスが玉山はかなり好きだ、ということがわかった。

会場内には竜王町の様々な企業が終結して、出店を設営していて竜王町祭り、という風情。ゆるキャラも出動。賑わっていた。

師匠の講談は何度もお聞きしている近江牛物語だったけれど、バカバカしくて大好きだった牛の尻の場面が進化して、バカバカしいながらも示唆に富んだセリフで主人公の心情を顕す場面になっている。
講談は進化していく所も面白いところだな、と思う。

また、大きい会場でマイクを使って語る、という場面で修羅場によって鍛えている、言葉の粒立て方がとても有用だな、とも思った。
何を言っているかわかったほうがいいので、修羅場を稽古してそれを身に着けよう、と思う。

イベントの出番が終わった後、野洲で会食に同席させていただく。
川魚のお料理がどんどんと出てくる。ビワマス・モロコ・アユ・ウナギ・シジミなどなど。
食べたことのない川魚たちはどれもとっても美味しくって感動。
あと、初めて鮒ずし、というものを食べたのだけれど、これもものすごく美味しいものだった。これでもかっていうくらいの乳酸菌を感じた。
なんとも形容しがたい味と触感だけれど、僕はとても好きになった。

滋賀県では昔はどの家でもこの鮒すしを漬けて(魚のお漬物って感じだから、漬ける)いて、各家で「我が家のものが美味しい」と自慢をしあっていたらしい。

会食中、いろいろな琵琶湖や野洲に関する面白はなしをお聴きする。
特に琵琶湖の魚や漁業に関するお話が多く。
僕は小学生の時にお魚博士タイプの少年として過ごしていたのですごく楽しく時を過ごさせていただいた。

小学生の時「全国水族館一覧図鑑」みたいなのを熟読しており、淡水魚に異様な関心を示していた少年玉山。
父に「ビワコオオナマズが見たい!ビワコオオナマズがどうしても見たい!」とせがんで県立琵琶湖博物館に泊りがけで連れていってもらった覚えがある。
詳細はあまり覚えていないけれど、県立琵琶湖博物館の前に立った時の「つ、ついにやって来たぞ」という小学2年の武者震いは身体が鮮明に覚えている。

その時面白かったのだろう。小学生のうちにもう一回。
高校の時に一人で一回、大学に入ってデートで一回。おそらく計四回は訪れている。
今日の会食でもう一度行きたくなった。

その後駅まで送っていただいて新快速電車で大阪方面。
新大阪で師匠とお別れして後記を書く。

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