ランドセル最後の朝
長男がランドセルを背負って登校する最後の日。
いつもはキッチンや、洗面所から家事をしながら、
声を張り上げて
「いってらっしゃ~いー」
「きいーつけて」
と、送り出す。
今日はちがう。
メモリアルの類にうとい母でも最後となると途端にときめきメモリアルになる。
iPhoneを構えたりなんかして、最後のランドセル姿をおさめたい一心で、外にでてまでお見送り。
心は感傷にひたるも、仕事まで時間はあるので身だしなみはひどいもの。
フワチャンみたいなピンクと水色のド派手なスパッツに、上からエプロン。
クリップでまとめただけのザンバラヘアー。ノーメイク。
それで、iPhoneをかかげて後ろから追うのだから、やばいよね…。
結局、長男は一度もこちらを振り替えらなかった。
いいのだ。
なんにもできなかった赤ちゃん時代。
はじめて寝返りをして
はじめてお座りして
はじめて立って
はじめて歩く
はじめて言葉をはなして
はじめて親元を離れて幼稚園に行った。
最初の全てをしかと見届けてきた。
少しづつはじめてが減って、
最後が増えていく。
最後のお弁当
最後の給食
最後の登園
最後の登校
最後のいろいろを見送ってきた。
あたなのはじめてをこれから先、あと何回見届けて、あと何回最後を見送れるだろう。
あと何回、いってらっしゃいと気をつけてが言えるかな?
まだ、中学・高校・大学?先は長いのでたかだか小学校を卒業したぐらいで
カウントダウンは気が早いか。
人を送り出すときや、別れに際に密かに守り続けているマイルールがある。
それはいってらっしゃいとか、ばいばい~の後に気をつけてを添えるのだ。
(実際の発音は大阪弁なので、きぃ⤴︎つけてーぇー⤵)
なにで得た知識か忘れたけど…
気をつけての言葉をかけると
その人が事故にあう確率が7割(だったと思う。肝心なところはいつも曖昧)減るんだとか。
それで、なんどきも、だれにでも
かならず気をつけてを添えるようにしている。
その効果?はわからないけど、長男はこの6年間で大きなケガや事故することもなく毎日無事に帰宅した。
そして、スクスク育った。
学校からもらってきた6年の成長記録によると
6年間で増えた体重
17.1キロ
6年間でのびた身長
35.5センチ
これは、こどものなせる成長だ。
その中でもっとも増えた1年間は
7センチだった。
大人の自分に置き換えるとこれはすごい変化。
男子の成長期の本番はこれからだろう。
次女は1年生のころランドセルのことをランドレスと言い間違えていたなー。
なんともドレイシーな響き。
グングン大人になっていくあなたたちの成長が、この世で1番嬉しくて、この世で1番切ない母なのでした。