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もう一度、会いたくなる人

先日、プロにあった。

叔父から特大モンステラを譲り受けたときの話。

我が家の寝室に仲間入りのモンステラのスラー君


ここまで大きな子を育てたことがなかったので、疑問だらけだった。

鉢の大きさ、水やり、幹から伸びてる根っこみたいなものの扱いの正解など…。

植物とはいえ、命あるもの。我が家に縁あってきてくれたなら幸せに暮らして欲しい。

バカみたいに思うかもしれないけど、
わたしは植物はもちろん物にだって魂が宿っていると信じている。
物でも、植物でも、自分のそばに集まってくれたのならとことん愛したいたちなのだ。

今はネットで調べると大抵の情報は得ることができる。
ただ、その情報にどこまで信憑性があるのか、その正確さをジャッヂする嗅覚って必要だな…と、いつも思う。

情報過多ゆえ、正確な情報が知りたいのだ。

そんなとき、なんだかんだ言ってもその道の専門家!つまりプロに聞くのが確かだという持論がある。

そこでモンステラがのびのび育ってくれるように正解を求めて植木屋さんに行った。

この植木屋さんは近所のスーパーの催事で出店されていたのきっかけに知った。
その時、買ったのがポトスとエバーフレッシュ。

もらったチラシで実店舗は家から車で40分ぐらいの所だと知る。

いつか行ってみたいなと思いながらそのいつかは中々やって来なかった…。

が、叔父からモンステラを譲り受けた場所と植木屋さんの距離は5分程度。
行って教えて貰えたら最高なのになと思った。

気になる点は、実店舗で何も買っかたことがない。いわゆるわたしが一見的客。

なのに、その店舗で購入していないモンステラの生態、育て方について聞くのは失礼にあたるのではないか? 知識の泥棒?

ただこの機会を逃したくない。
専門家に聞きたい。
大切に育ててたい。

さらに調べると店舗には駐車場がない。

あり?

こんなトラックで突如店前に現れるわけにはいかず、近くの停めれるところで主人に待機してもらう。

「店員さんの雰囲気をみて教えてくれそうな店員さんなら声かけてみるけど、あかんっぽい店員さんならやめとくわ。」

「必要なら何か買わせてもらってくるわ」と言い残し

いざ、店舗へ。

こぢんまりした店舗にはたくさんの生き生きした植物。センスのいい鉢が置かれている。
植物の表情から直感でいい店だとわかる。

店員さんは3人。
うちベテランっぽい方は接客中。
他のお二人も何やら作業されている。

声かけるか?いなか?

わたしの第6感が2秒ほどで判断した。きっと教えてくれる人たちだと。(エスパーカードで鍛えてるおかげか?)

接客中の店員さんを外して、しゃがみ込んで作業されているかたに声をかけた。

大切に育てたい植物があるんですが、
こちらで購入したのではないので申し訳ないのですが…おしえてもらってもいいでしょうか?

店員さんが顔をあげる。
お花みたいな可愛いお顔だと思った。
催事の時にも来てた人だから覚えていた。

お花の店員さんに事情を話すと、
奥にいた接客を終えたベテラン店員さんのことを
「先生ーー」
と、呼び出してくれた。

ベテラン店員は先生なんだ!と思いながら先生に実は近くに実物があるんですが…
でかいし…店舗の前だとご迷惑になるかと思い…
モゴモゴしていると
先生は
「見てもいいですか?ぜひ見たいです!」
「店の前にトラック停めてもらって大大ですよ」と言ってくれたので、主人に合図を出しでヌンと大きな車を横付けさせてもらう。

先生を含む店員さん3人のお顔がファーと満開のお花のように開いて

「かっこいい」
「すごい」
「立派」
「なんていい状態なの」
♡が沢山周りに飛び交っているのが見える。

植物を愛してやまない様が伝わり嬉しくなった。

先生は土、幹、葉を見て、育てかたを詳しく教えてくださった。

そして、
「これを今まで育ててくれた人すごい人だと思います。」
「どこで育てたらこんな風に?」

「どの葉も一枚も傷んでない。こんないい状態のモンステラ中々ないですよ。」

叔父そのものを称賛されたみたいでまた嬉しくなった。
なぜなら叔父はわたしがもっとも尊敬する親族の1人だから。多分…仏なの。

モンステラの生態を知らなかったので、横に伸びてるのが気になり尋ねた。

「縦に伸びないでしんどくないんですかね?」
「この根っこみたいなもの植え替えた方がいいんでしょうか?」

先生は言う。

「モンステラは人に寄りかかっていきるんです。人間が大好きなんです。本来この姿が、大正解なんです」

「この根っこみたいなのは根っこじゃないんです」

「あっ、これも人に寄り添って生きるために生えているのでそのままにしてあげて大丈夫です」

「幹を支える台を横に作ってあげるといいですよ。」

そのとき、へぇーと話を聞きながら、とにかく今の状態がベストであるならと一安心。
台の制作はなんでも屋さんの主人の専門家分野。

鉢受けが少し傷んでいたので、沢山知識を分けて貰ったせめてものお返しで鉢受けを売って貰おうと尋ねた。


「今から台を作るために材料をホームセンターに買いにいきますよね?
「そこにうちより安い鉢受けたくさんあるからそーしはったら?」

なんて商売っ気のない先生なの!

他にも根腐れ防止剤を少し土に混ぜてやるとなおいいですよと教えてくださった。
驚くことに店舗にあるそれを売ろうともせずただ情報と知識だけを惜しげなくおしえてくださる姿勢に

「先生…。あなたはプロ中のプロだ」と心で拝む。

店に防止剤があるのはこちらが聞き出してやっと教えてくれたほど。
もちろんこのお店で買うに決まってる。

最後まで先生の植物愛が止まらず、幻の実がなること。
花が咲くこともあること。それがとってもいい香りであること。
食べたこともあるとはにかんだ笑顔。

先生が眩しい。

先生との出会いに感動して、絶対この店に何度も来るだろうと思った。
何か買う時は絶対このお店で買いたいと思った。

数ヶ月前、近所のスーパーの催事でポトスとエバーフレッシュを買わなければ先生には辿り着けなかった。
自分の何気ない行動が、先々の人とのご縁をつくる不思議にワクワクする。
その縁をくれたのが我が家の植物達だと思うとより一層愛しさが増すばかり。

最後に…
1晩たって、ふと…疑問??

先生…
モンステラが人に寄りかかって生きるってどーゆーこと??

いまさら、すんごい気になる

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