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中学生の生きづらさを聞いて思うこと
私は教育学部に所属し、塾講師のアルバイトもしているため“教育”について触れる機会が多いです。
教育について学んで思うことは、
現在の教育は私の考え方とは相反する部分があまりにも多い
ということです。
私が教育学部にいながら教師にはならない理由の1つでもあります。
今日は塾の生徒である中学生の女の子の悩みというか心の内を聞き、記事にせずにはいられませんでした。
その子は勉強があまり得意ではありません。頑張ってもなかなか点数につながらないタイプの子です。
両親が自分の通知表を見てずいぶんがっかりしたといいます。両親は学生時代成績がよく、その子の兄弟も優秀なようです。
家族はみんなすごい、友達もみんなすごい、それなのに自分だけこんなにバカなんだ、と。
自分は勉強も運動もできないコミュ力もない底辺なんだ、と。
ぽつりぽつりと私に話してくれました。
私とその子はもう2年以上のつきあいになります。
とてもおとなしい子ですが、慣れてきてからはたくさん自分の話をしてくれたり笑顔をみせてくれたりするようになりました。
イラストが得意でノートをまとめるのも上手です。とても素敵なところをたくさんもっていることはよく知っています。
そんな子がなぜそんなふうに自分をいじめるようにならなければならなくなってしまったのでしょうか。
これは現在の教育の弊害であると言えます。
勉強の得意な子は、自分より点数の低い子がたくさんいることで自分は勉強ができると認識します。
そして、それが勉強のやる気や活力につながることもあります。
つまり、優秀な子供を育成するには比較対象にする下の層が必要といことになります。
教育の目的が国家を担う人材の育成なのですから優秀な人材を伸ばすことに力を注ぐのはあたりまえといえばあたりまえです。
ところが、その”下の層”の子供たちは一体どうなってしまうのでしょうか。
数字でつけられる成績表も優秀な子にとってはがんばった証、勉強が苦手な子にとってはお前はダメなやつだの証になってしまうのです。
学生のうちは”テストの点数=存在価値”という観念が嫌でもインプットされます。
秀でたクリエイティブな能力を持っていたとしても学校ではまるで評価されません。
私の大好きなYouTuberのそわんわんさんも、学生時代皆の前でやらされた逆上がりは自分だけできなかったしリコーダーも全然吹けなくていつも居残りだったそうです。
ところが今や60万人以上の登録者を抱え、その言葉で大勢の人々の心を救ったり、大好きなファッション業界でモデルや服のプロデュースなどもされています。
これほど行動力と影響力のある人が学校では全く評価されないのです。
ここまで散々言ってきましたが、
私は今の教育の在り方は変わる必要はないと思っています。変わるべきは教育を受ける側の受け取り方です。
学校が定めた基準で自分の価値を決めるのではなく、自分の価値は自分の軸で決める、これができれば教育がどうあろうと関係ないのです。
教育は時代に沿ってゆとりだの脱ゆとりだの頻繁に変わっていますが、国の思いつきに人生を左右されるのって悔しいですよね。
いつだって自分軸であることは本当に大事だと思います。
それから、学校で価値がないと言われても親だけは子供の味方であってほしいのです。
親だけは子供に価値を与えてあげてほしいのです。
教師と一緒になってお前は本当に勉強ができないだなんて責めることは決してしないであげてほしいのです。
親が子供に教えることはあなたはそこにいるだけで愛される存在なのだということただ1つです。
まだ幼い子供に学校の決めた価値のある人間の基準を自分軸の基準に戻してあげられるのは親だけです。
私の両親は私に一度も勉強しなさいと言いませんでした。それどころか、進路選択のたびに高卒で働いてもいいし浪人してもいいしニートでも家事手伝いでもいいと言ってくれていました。
これがどれだけありがたいことか気付いたのはかなり後のことでした。
母もいろいろ考えがあったようで、世間からどれだけダメだと言われても自分で自分を信じられるようにという思いでいろいろな言葉をかけてくれていたみたいです。
私も子供をもつようになったら絶対にそのスタンスを真似しようと思います。
話をもとに戻しますが、近年AIの登場により教育にも新しい風が吹き始めているように思います。
単純な計算や作業は機械が行う時代になってきました。ここで人間に求められるのは創造力みたいです。
これはいい感じになってきましたね。点数のつけられないアート思考やクリエイティビティみたいな能力が評価されるようになるのもそう遠くないのではないでしょうか。
これからの教育がどうなっていくのか楽しみにしておこうと思います。