海沿いの景色にインスパイアされてできた曲を海辺で聴く
最近、好きな音楽を、その曲にぴったりの景色を見ながら聴くということにはまっている。
闇に包まれた静かな住宅街が出てくる曲の景色を見るために、夜明け前に家の外に出てみたり。満月の夜に月の歌を聴いたり。Here comes the sun'n'joyというフレーズを聴きながら朝焼けを見たり。
この音楽と景色のリンクというのが、わたしにとってはとても心満たされる瞬間だったりする。
これまで何曲かやっているわけだが、そもそもこういうことをしたいと思ったきっかけは、ZIONというバンドのRincoという曲。
サブスクとかオンラインにあがっていないので直接紹介できないのだが、この曲は、手紙と一緒にCDが届くというなんとも楽しい企画の中で最初に届いたものだ。
そして、一緒に届いた手紙には、この曲は車で海沿いを走っている時の景色にインスパイアされてできたと書かれていた。
なるほど。
実際に聴いてみると、ありありとその景色が浮かんでくる。
きらきら光る水面とそのそばを走っていく車。
そんなイメージを強く想起させる曲だった。
それで、
これは絶対に海を見ながら聴かなあかん!!
と思った。
イメージしながら聴くのもいいけれど、きっと実際に海を見ながら聴くとすてきに違いない。
ただ、なにせ海なし県に住んでいるものだから、そう気軽に海にはいけないのである。
職場はわりと海の近くにあるため、なんとか合間をぬって行けないかと思いつつ、なかなかタイミングに恵まれなくて行けずじまいだった。
だから、まずは別の曲の景色を味わうことにして、まんまとその良さにはまってしまった。
そうしてRincoという曲が届いてから半年近く経とうとしていたとき、ようやく海に行くチャンスができた。
その日は仕事が午前だけで、それを終えて一目散に海に向かった。
着いてすかさず曲をオン。
うおぉぉぉ!!!
合う!!めちゃめちゃ合う!
お酒に合うものを見つけたときってこんな感じなんだろうか。お酒飲めないから分からないけど。
うわぁもう最高だ…と思ってひとりでニヤニヤしてしまった。
海岸沿いが遊歩道のようになっていたので、しばらく海を眺めながらそこをぶらぶら歩いた。
お昼を食べたあとは、遊歩道の段差に腰かけて、音楽を聴きながら海を眺めてひたすらぼーーーっとしていた。
海で聴きたかった例のRincoだけでなく、お手紙シリーズで届いた曲は、わりとどれも景色に合った。
そして、実はこの日いちばん感動したのが、Here comes the sun'n'joyというフレーズが出てくる曲を聴いているときに、ほんとうに太陽が雲から出てきてあたりを照らしだしたこと。
もはや景色のほうが音楽に合わせにきた。
高らかに歌い上げられるそのフレーズと、照らし出す太陽の光。blessed、祝福された気分というのはこういうことか…。そう感じた。
そういうわけで、なんだかとってもすてきな午後を過ごすことができた。またこういう時間を持ちたい。
ちなみに、この日に奇跡の風景を呼び寄せたのはこの曲たち。(Here Comes The) SUN'n'JOY→Eveの順で聴くとよい。朝焼けにも合う。
ZIONの音楽は、パノラマな風景が似合うなと思う。