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店員さんに話しかけられるのが苦手な私だけど、直接話すことでしか得られないものもあると思う

お店で店員さんに話しかけられるのがけっこう苦手なんですよね、私。

だいたい話しかけられなさそうな店に行くようにしているし、どこに行くにも話しかけないでオーラを出しまくっている。

でも、そんな私でも、直接話を聞くからこそのよさを感じることがある。まさに今日そういうことがあって、お店の人と話したことで、すごく素敵な買い物ができた

それが、お気に入りの北海道のアンテナショップでのこと。お店の中に期間限定の出店ブースがあり、そこに北海道の野菜を使ったスープを売っているお店が来ていた。

「期間限定」に惹かれて、粉末タイプのコーンポタージュを何気なく手に取って見ていたら、「飲んでみる?」と声が。ふと見ると、棚の向こうに販売員のおじちゃんがいらっしゃる。

内心、(うっ……声をかけられてしまった……!)とコミュ障を発動させていたものの、断る理由もないので、試飲させていただくことに。

「別に買わなくても、飲むだけでいいからね〜」「熱いから、ゆっくりね〜」と声をかけられながら、おいしいコーンポタージュを頂いた。

で、ここからのおじちゃんの勢いがすごくて。

売り場には5種類ぐらい野菜のスープが並んでいたのだけど、「全部いける?」と言って全種類を飲ませてくれたうえ、「こんなのもあってさ〜」と、次々と紙コップが出てくる。もちろん「ゆっくりね〜」という気配りは忘れない。

そして、紙コップとともに繰り出される情報量もまたすごくて。

化学調味料を使わず代わりに野菜を使っているから体にいいとか、その製法はけっこう技術が必要で難しいとか、商品の推しポイントはもちろんのこと、関西ではどれが人気とか、お客さんの声とか……それはもういろいろ。

そして、個人的にすごくおもしろかったのが、アレンジ方法で。かぼちゃのポタージュは少しシナモンを混ぜるとコクが出るとか、スープの粉末を豆腐にかけて混ぜて焼いたら、ホワイトソースなしでグラタンができるとか。

聞いていてめっちゃ試したくなったし、買ったあとのいろんな使い方が見えてワクワクが止まらなかった。

おじちゃん自身も、アレンジレシピは買った人の発信とかで知ったらしく、「こんな使い方があるんだって!」「全然知らなかったのよ!」みたいな感じでえらい楽しそうに話してくれる。

最初は(うっ)とか思ってた私も、気がついたら(おもしれぇ〜〜)と思いながら夢中で話を聞いていた。そして、最終的にはワクワクぽかぽかした気持ちで、スープを買って帰った。

🛍️

こういう話って、並んでいる商品を見ているだけでは分からないことで。実際その商品を出している人と話さなかったら、知ることはなかったよなぁと思う。

商品をさっとカゴに入れて買っただけだったら、もしあのおじちゃんの話を聞いていなかったら、きっと私はただの「なんかちょっといいスープ」を飲んで終わっていた。

でも、話を聞いた私は、このスープのどこがいいのか、作り手が何を推しているのかが分かるし、おいしくする工夫やアレンジを知っている。120%このスープを楽しめる。

もちろん、中には調べたら書いてあることもあるかもしれない。でも、特にどの部分が大事なのかとか、そこにある熱量とか、そういうのは、たぶん話してこそ伝わるものがあると思う。

だから、お店で話しかけられるのは苦手だけど、人と話すこと自体得意ではないけれど、それでも直接話すことでしか得られないものもあるなぁと。そんなふうに思わされた出来事だった。

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