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そうだ、習字をしよう。
「ママ、習字をしよう。」
「なぜに?!」
「9月に習字の大会があるでしょうが。」
「ああ、そうでした。」
学校で開催される習字の大会のため、課題の文字を練習する事になりました。
習字って、準備するまでが面倒というか。
新聞紙ひいて、道具を並べて、半紙も用意して、書いた後の作品をはさむための新聞も用意して。
いざ、参る。
違う、違う。もっと筆の墨を落とすんだ。
違う。もっと筆を立てて!
そこ、止めないで。最後まで払って。
なに?払いが上手くできない?
腕だよ。手首じゃなくて腕を使うんだ。
もっというと、体ごと!全体を動かす。
グッとやって、あとはスッッと!!
だぁー!筆は立てて!
そう!!それよ!!サイコー!!
「ママ…楽しそうだね。めっちゃ笑ってるよ。」
「………?!」
子どもの習字に口を出しながら、私、笑っていたらしいです。
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習字が好きだった。
幼稚園の頃から習い始めて、大学3年生まで続けた。
『習字が大好きで書きたくてたまらない!』
という訳ではない。(無いんかい)
習字教室に通うのは、もう長年の習慣というか、染み付いた行動というか。習字に集中しているとき、私はとても落ち着くのだ。習字を教えてくれていた先生が好きだった、というのもあるかもしれない。
字を書く事は、絵を描く事に似ている。
自分の頭で考えた事を、いかに紙に書き出すか。
何回も書いて書いて書いて
自分の思い描いた理想に近付けていく所が似ている…
と勝手に思っている。
私は頭で思う事を口に出す事が苦手だが、紙に書く事は好きなんだな。たぶん。
子どもが練習し終わった残りの墨で、私も字を書いてみる。
ブランク10年以上。びっくりするくらい思ったように書けなくて、下手くそだったけど、自然と体が覚えていた。
長くやってきた事は、体で覚えているものなんですね。
すっっっごく楽しかった事を、ここでご報告させていただきます。
また習いたいな。
老後の楽しみにとっておこうかな。
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